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BMWとダイムラー、自動運転技術の共同開発を一時中断

  • 《photo by BMW/Mercedes-Benz》

BMWグループ(BMW Group)とダイムラー(Daimler)は6月19日、自動運転技術の共同開発を一時中断すると発表した。両者で検討を重ねた結果とのこと。今後はそれぞれ独自に開発を続ける。

BMWグループとダイムラーは2019年7月、自動運転技術の分野において戦略的提携を締結した。自動運転技術の共同開発では、第一段階として、ドライバー・アシスタント・システム、高速道路での自動運転、自動駐車機能の次世代技術の開発(それぞれSAEレベル4まで)を進める。早ければ2020年代半ばころまでに、次世代技術を広く普及させることを目指していた。

BMWグループとダイムラーは、個々のパートナーの能力と経験、さらにスケーラブルアーキテクチャーの導入によって、次世代技術の開発が促進されることを見込んでいた。シナジー効果だけでなく、新しいテクノロジーをより迅速に顧客に届け、開発サイクルの短縮化を実現することを想定していた。

両社の共同開発には、レベル4に至るまでの複数の自動化段階をカバーするスケーラブルアーキテクチャーが含まれている。レベル3および4の技術は欧州や米国のほか、中国でも高速道路での自動運転が可能になる予定だ。さらに両社は、将来的に高速道路や都市部、市街地でのより高度な自動運転にも協力範囲を拡張するために、協議してきた。

そのBMWグループとダイムラーが今回、自動運転技術の共同開発を一時中断すると発表した。両社は、共有技術プラットフォームの開発に伴うコストや、現在の世界のビジネスおよび経済状況を考慮して、自動運転技術の共同開発に取り組むタイミングは適切ではないと結論付けたという。

今後はそれぞれ独自に研究開発を続ける。その際に新たなパートナーとの連携も妨げない。BMWグループとダイムラーは、時期が来れば、自動運転技術の共同開発を再開する可能性がある、としている。