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日産 キックスe-POWER、6月発売へ…2023年度までに新型EV2車種とe-POWER4車種も
日産自動車は5月28日、経営再建策を盛り込んだ2023年度までの中期計画を発表した。不採算事業を整理し、日本や中国、北米、電気自動車やSUVなど日産が得意とする地域やセグメントに資源を集中する方針を打ち出した。
日産の内田誠社長は同日、オンラインを通じた会見で「ホームマーケットである国内市場については改めて力を入れていく」と述べ、「2023年度末までには新たに電気自動車2車種とe-POWER搭載車両4車種を追加し、ラインアップを拡充する。その結果、当社の販売の電動化比率は60%に達する」との見通しを示した。
内田社長は「1990年以降、グローバル投資を優先し、国内への新モデルや新技術の投入に空白期間が生まれ、長年ご愛顧頂いているホームマーケットのお客様のご期待に沿えない結果となった」と反省。
その上で「当社は単なる技術デモカーでなく、実用性のある先進技術とその価値に目を向けより多くのお客様にお届けできるパッケージにして魅力のある商品を拡充していく」と強調した。
その商品投入計画について内田社長は「6月には新型『キックス』が国内でデビューする。キックスはすでに海外で若々しいデザインと実用的な技術でご好評をいただいている。このキックスに全車e-POWERを搭載し、『ノート』や『セレナ』で人気のe-POWERラインアップを強化して、さらなる攻勢をかけていく」と披露。
さらに「7月にはクロスオーバーEVの新型『アリア』を発表する。2019年の東京モーターショーでコンセプトモデルとして紹介したが、いよいよ正式に発表する。アリアは内外装に最新のスタイリングを実現する同時に先進運転支援技術『プロパイロット2.0』や最新のパワートレインを始めとする数々の先進技術を搭載している。まさに新しい時代の日産の顔としてブランドをけん引する重要な役割を担っている」とも明かした。
内田社長は「e-POWERやプロパイロット搭載車両は90%以上のお客様にご満足頂いており、当社は電動化と自動運転技術を基軸にして、引き続きブランドの向上とマーケットシェアの回復を目指す」との考えを示していた。