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VWのコネクトや自動運転の新組織、1万人以上に増員へ…2025年までに
フォルクスワーゲングループ(Volkswagen Group)は、ドイツで開催したデジタル年次記者会見において、コネクティビティや自動運転、デジタル分野の専門家を集約した新組織「Car.Software」が、2025年までに1万人以上へ増員を行うと発表した。
Car.Softwareは、2019年6月に設立された。フォルクスワーゲングループ内のソフトウェア開発、電子機器開発、コネクティビティ、自動運転、ユーザーエクスペリエンス、クラウドアーキテクチャー、eコマースなどに携わる専門家を集約する新組織だ。
フォルクスワーゲングループは、新世代EVの『ID.3』を皮切りに、「vw.OS」と呼ばれる車両オペレーティングシステムを導入する予定だ。現在の車では、最大でおよそ70個もの異なるコントロールユニットが搭載されている。新しいITアーキテクチャーでは、各メーカー固有のソフトウェアで作動するこうしたユニットが不要になる。
その代わりに、車両の制御は、統一されたプログラミング言語を使用した数台のコンピューターに集約される。将来的には、ソフトウェアは1つのプログラムソースから制作されることになる。フォルクスワーゲングループ車の顧客は、車両オペレーティングシステムのvw.OSをベースにしたサービスを体験することが可能になる。また、Car.Softwareでは、専門家がコネクティビティや自動運転など5つの主要分野に取り組み、各ブランド向けのパッケージを開発していく。
フォルクスワーゲングループは、ソフトウェア主導のテクノロジー企業へと変革している。フォルクスワーゲンブランドは、電動化に加え、今後数年間でデジタル化を積極的に推進する。これに向けて、新規雇用の一部は、Car.Softwareで創出される。これにより、フォルクスワーゲンブランドは、自動車用ソフトウェアの分野におけるグループ全体の責任を負う。車両オペレーティングシステムから、デジタルエコシステムの構築、そして新しいモビリティサービスに至るまで、すべてのソフトウェアに関する業務が、Car.Softwareに統合される、としている。