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ブガッティ シロン に「ノワール」、伝説の黒い車の再来目指す…ジュネーブモーターショー2020[中止]で発表へ
ブガッティは、3月3日にスイスで開幕するジュネーブモーターショー2020において、『シロンスポーツ』(Bugatti Chiron Sport)の「エディション・ノワール・スポルティブ」を初公開すると発表した。
同車は、シロンスポーツをベースに開発された特別モデルで、伝説の「ラ・ヴォワチュール・ノワール」=“黒い車”の再来をテーマに掲げた。ラ・ヴォワチュール・ノワールとは、1936~1938年に4台のみが生産され、世界で最も美しい車と称される『タイプ57 SCアトランティック・クーペ』の1台だ。
4台のうち3台は所在がわかっているが、ノワールとよばれた1台は、第二次世界大戦の初めの頃に姿を消した。もし今、発見されれば、世界で最も高価な車になるといわれる。ブガッティによると、シロンスポーツのエディション・ノワール・スポルティブは、この車にインスパイアされたという。
ブガッティのデザインディレクターのアヒム・アンシャイト氏は、このラ・ヴォワチュール・ノワールを再解釈し、ブガッティの市販モデルに取り入れることを決定した。その内容は、伝説的なクーペを現代的に解釈し、ブガッティファンのための究極のグランツーリズムとして提案することだという。
◆マットブラック仕上げのカーボンボディ
シロンスポーツのエディション・ノワール・スポルティブのボディはブラックで、カーボンファイバー独特のパターンが見える演出を施した。このカーボンファイバーは、マットブラック仕上げとなる。C字型のブガッティ・シグネチャーライン、フロントスポイラー、フロントグリルも、マットブラックだ。チタン製エキゾーストシステムの4本のテールパイプも、エンジンカバー同様にブラックで仕上げられる。ブラックで仕上げられたブレーキキャリパーを、専用デザインのホイールと組み合わせた。
インテリアは、センターコンソールとヘッドレストのノワールの文字がブラックに。ダッシュボード内側のCライン、スイッチ、プッシュボタン、ロータリースイッチ、ステアリングホイール、センターコンソール、ドアハンドルは、マットブラックとなる。
◆8.0リットルW16気筒ターボは1500hp
ミッドシップに搭載される8.0リットルW16気筒+4ターボは、2ステージターボ化されており、最大出力1500hp/6700rpm、最大トルク163kgm/2000-6000rpmを引き出す。先代の『ヴェイロン』の最大出力1200hp、最大トルク153kgmに対して、300hp、10kgm強化された。
トランスミッションは7速デュアルクラッチ「DSG」で、駆動方式は4WDだ。0~100km/h加速2.5秒、最高速420km/h(リミッター作動)という世界最高峰の性能を備えている。
シロンスポーツでは、さらなるパフォーマンスが追求されており、ハンドリング性能を中心に、変更を施している。車両重量は18kg軽量化。「ダイナミック・ハンドリング・パッケージ」では、サスペンションが引き締められ、「ダイナミック・トルク・ベクタリング」機能が備わる。
◆シロン全体の限定生産500台のうち残る販売枠は100台以下
なお、ジュネーブモーターショー2020で初公開されるシロンスポーツのエディション・ノワール・スポルティブは、生産250台目の『シロン』となる。シロンは、世界限定500台を生産する計画だ。ブガッティは、残りの生産枠の250台のうち、150台以上は契約済みのため、販売可能なのは100台以下、としている。
<中止> ジュネーブモーターショー2020は中止が決定(2月28日)。