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ホンダ シビックタイプR 改良新型、米国仕様を発表 2月28日発売へ
ホンダの米国部門は2月20日、『シビック タイプR』(Honda Civic Type R)改良新型の詳細を発表した。2月28日、米国市場で発売される予定だ。
改良新型シビックタイプRは、米国で2017年に発売されて以来、初の本格改良を受けたモデルだ。乗り心地やハンドリング、ブレーキ性能、エンジン冷却性能などのアップグレードが施されている。
◆エンジン冷却性能を向上
改良新型のエクステリアは、バンパーカットアウト部分にボディカラーのアクセントが追加された新デザインのバンパーを装備する。さらに、開口部が13%大きくなった新デザインのフロントグリルを採用した。これは、改良されたラジエーターとの相乗効果で、サーキット走行などでのエンジン冷却性能を向上する。ホンダによると、エンジン冷却水の温度を最大18度低下させるという。
大型化されたフロントグリル開口部に起因するフロントダウンフォースのわずかな減少は、バンパーの下に新デザインのフロントスポイラーを装備することで解消した。フロントバンパー両端には、新たにリブ付きセクションが設けられた。ボディカラーには、新色として、ブーストブルーが設定されている。
◆サスペンションとブレーキを改良
改良新型では、サスペンションを応答性とシャープなハンドリングを求めて再チューニングした。アダプティブダンパーシステムの制御ソフトウェアは、道路状況を10倍高速に評価するようにした。これにより、ダンパーのレスポンスが改善され、操縦性と乗り心地の両方が引き上げられた。アンダーBアームのリアブッシュを強化し、コーナリング時のトーイン性能も向上させた。フロントは、コンプライアンスブッシュを縦方向に10%剛性アップ。新しい低摩擦ボールジョイントにより、鋭いステアリングフィールを追求している。
シングルピースのフロントブレーキローターは、耐フェード性を高め、バネ下重量を減らしてブレーキ性能を向上させる目的で、2ピースのローターに変更された。より耐フェード性の高いブレーキパッドも採用した。ブレーキペダルは、ブレーキ作動する前の遊びを、およそ17%減らし、ダイレクト感を高めた。さらに、新しいフロントブレーキシステムにより、バネ下重量が片側1.1kg、合計で2.2kg削減され、乗り心地とハンドリングの両方のパフォーマンスを向上させている。
◆シフトレバーは1997年の初代がモチーフ
改良新型のインテリアには、新デザインのアルカンターラ仕上げのステアリングホイール、スエード製シフトブーツを備えた新デザインのシフトレバーが装備された。新しいシフトレバーの形状は、1997年に登場した初代シビックタイプRを連想させるものとした。このシフトレバーには、シフトフィールと精度を向上させるために、90gのウェイトを内蔵している。
また、改良新型には、「アクティブ・サウンド・コントロール(ASC)」が追加された。オーディオシステムのスピーカーを通して作動するASCは、すべての運転モードでのスポーツ走行時に、耳に届くエンジンサウンドをよりスポーティにしてくれる。
◆北米仕様の2.0ターボは最大出力306hp
ボンネットの下には、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリン「VTEC」ターボエンジンが搭載される。北米仕様の場合、最大出力は306hp、最大トルクは40.8kgmを引き出す。クロスレシオの6速MTとLSDを介して、前輪に駆動力が伝達される。
ドライバーは3つのドライブモードとして、「コンフォート」、「スポーツ」、「+ R」が切り替えられる。選択したモードに応じて、サスペンションの硬さ、ステアリング、スロットルレスポンスが変化する。ホンダによると、これらのドライブモードと洗練されたデザインは、ワインディングやサーキットにおいて、スリリングなパフォーマンスを発揮するという。
改良新型には、最新の「ホンダセンシング」が標準装備される。シビックタイプRのホンダセンシングには、アダプティブクルーズコントロール(ACC)、前方衝突警告(FCW)を組み込んだ衝突緩和ブレーキシステム(CMBS)、車線維持支援システム(LKAS)、車線逸脱警告(LDW)を組み込んだ路外逸脱抑制機能(RDM)が含まれる。自動ハイビームと、ガイドライン付きのマルチアングルバックミラーカメラも装備されている。