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【ホンダ N-WGN 新型】開発責任者「大柄な方でも運転できるよう、しっかり造り込んだ」
ホンダは軽乗用車『N-WGN』を全面改良し、8月9日から販売を開始すると発表した。開発責任者を務める本田技術研究所の古舘茂氏は「大柄な方でも運転できるように、しっかりと造り込んだ」と語る。
古舘氏は「軽自動車はこれまで小柄な女性をターゲットにドライビングポジションを造り上げてきたが、昨今は男性の方、大柄な方も軽自動車に乗る時代。女性が使うクルマからみんなが使うクルマへと変化している」と指摘。そこで「大柄な方も運転できるようにというところをとくにしっかりとやってきた」というわけだ。
具体的には「小さな方から大柄な方まで運転姿勢がとれるようにハンドルを上下だけでなく、前後にもしっかり動くテレスコピック機構をホンダの軽として初採用」するとともに、運転席の高さ調整量を先代の30mmから50mmに拡大することで、「体格差を吸収した」ほか、アクセルやブレーキペダルも先代よりも右側に寄せて自然に足を伸ばした先にペダルがくるようにして「非常に運転しやすくした」という。
このうちブレーキペダルは「非常に操作しやすい動きをするようにリンク式を採用」し、かかとをフロアに付けたまま踏み込んでもブレーキペダルをコントロールできるようにしたと、古舘氏は解説する。
一方、パワートレインは「N-BOXのものを基本的に使っている」ものの、「より実用燃費の向上と排ガスのクリーン化を行った。実用燃費により近いWLTCモードを軸に開発、数値としては自然給気で23.2km/リットル、ターボ仕様で22.0 km/リットルとなっている。排ガスのクリーン化については触媒の部分にガスが非常に均等にあたるような改良を行った」としている。
またCVTには、通常のブレーキ操作でエンジンブレーキを併用した減速が行えるブレーキ操作ステップダウンシフト制御を採用した。
これは『ジェイドRS』や『ヴェゼルRS』などに採用されているもので、「坂道を下って車速が上がった時にブレーキを踏むと(自動で)エンジンブレーキがアシストすることでスムーズに坂を下っていくことができる。コーナリング時もブレーキをかけていくとエンジン回転数が上がってブレーキングをサポートするが、その際に横Gを検知して回転数をキープすることで、その後の立ち上がりもエンジン回転数が変動することなくスムーズにいける。速く走るというよりも運転がうまくなったようなことができる制御」とのことだ。
軽自動車市場でN-WGNが属するハイトワゴンは、『N-BOX』に代表されるスーパーハイト系に次いで2番目に大きいセグメントとなっているが、古舘氏は「普段お子様を乗せて走る機会が多いという方にはN-BOXがお勧めだが、ほとんど一人で乗る、もしくはたまに横に人を乗せる、だけどしっかり走る軽が欲しいという人にはN-WGNがお勧め」と話していた。
なお、新型N-WGNの価格はノーマル仕様が127万4400円から163万1880円、カスタム仕様が151万2000円から179万3880円となっている。