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自動運転を使ったMaaSの将来像を提示「官民ITS構想・ロードマップ2019」
政府は「官民ITS構想・ロードマップ2019」案をまとめた。官民・ITS構想・ロードマップは、2014年に策定以来、ITS・自動運転を巡る情勢変化を踏まえ、毎年改定している。
2019年の改定では、自動運転の目標年次である2020年の実用化に向けた詳細な取り組みを明確化した。2020年を目途とする自家用車の「高速道路での自動運転の実現像」については、最低でも本線上で自動運転開始可能、一定速度以下での車線維持、車間維持、速度調整を自動で実施、本線上で自動運転終了を満たすものとして定義する。
2020年に実現する実証実験の枠組みを利用した自動運転移動サービスについては、比較的単純なODD(運行設計領域)、1人で1台または複数台の遠隔監視・操作、ODDを超えた場合に車両は速やかに運行を中止し、遠隔監視・操作者または車両内のサービス提供者が必要な対応を実施することを定義する。
また、自動運転の社会実装に向けた持続可能なビジネスモデルの確立に向けて、収益性確保のため、観光や飲食など、他のサービスとの連携や、廃線跡など、専用空間の活用による安全性確保と投資の抑制、公共交通機関維持のための自治体負担を自動運転車による人件費削減で軽減することを検討する。これら持続可能なビジネスモデルの成功例を作り、全国に横展開する。
さらに、急速に進展するMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)に自動運転を取りいれた将来像を提示した。今後、自動運転の社会実装を進めるとともに、MaaSを前提とした「まちづくり」が行われ、全ての地域・全ての人が新たなモビリティサービスを利用できる将来のMaaSの実現を目指すことを掲げた。