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ルノー カングーの日産版、NV250 を発表…欧州戦略商用車
日産自動車の欧州部門は5月14日、日産『NV250』(Nissan NV250)を発表した。ビジネスユーザー向けの新しい汎用性の高いコンパクトバンで、日産の欧州戦略商用車になる。
日産NV250は、ルノー日産三菱アライアンスの提携の最新の成果となる新型商用車だ。日産NV250は、ルノー『カングー』のOEMモデルとなる。カングーは、ルノーの小型商用バンおよび小型MPV。初代カングーは1998年、生産を開始。2007年に、現行の2世代目にモデルチェンジを受け、2013年に大幅改良を施した。商用車と乗用MPVの2種類がある。
◆フロントマスクを中心にカングーから変更。日産車らしいブーメラングリルを採用
日産NV250は、カングーに対して、主にフロントマスクを変更した。日産ブランドのアイデンティティのブーメラングリルを採用するなどして、日産車らしい表情を持たせている。
これは、メルセデスベンツ『シタン』と同様の手法だ。カングーは、メルセデスベンツにシタンとして、OEM供給されている。シタンは、フロントマスクが、メルセデスベンツ車らしいデザイン。ルノーカングー、メルセデスベンツシタン、日産NV250の3モデルが、兄弟車となる。
◆ショートとロングの2種類のボディを用意。ロングの荷室長は最大2870mm
日産NV250は、カングーに準じて、2種類のボディサイズを設定する。「コンビL1」と「パネルバンL1」は、全長が4280mmのショートボディとなる。「クルーキャブL2」と「パネルバンL2」は、全長が4670mmのロングボディだ。各モデルともに、全幅は1830mm、全高は1800mmとなる。
荷室長は、クルーキャブL2が2000mm。パネルバンL2では、2870mmを確保している。L2では、最大4名が乗車できるシートと荷物スペース用のマルチポジションバルクヘッドを装備した。コンビL1では、乗車定員を5名としている。クルーキャブは、乗車定員が4名。パネルバンは、後席がなく、前席が2名または3名がけとなる。
◆ルノー製1.5リットルディーゼル搭載。最大出力は80hp、95hp、115hpの3仕様
パワートレインには、ルノー製の1.5リットル直列4気筒ターボディーゼルエンジンを搭載する。最大出力は80hp、95hp、115hpの3バージョンが設定されている。燃費性能は、最も優れる仕様で、80hpバージョンと95hpバージョンが22.7km/リットル、115hpバージョンが21.7km/リットルとなる。
また、CO2排出量は、最も優れる仕様で、80hpバージョンと95hpバージョンが116g/km、115hpバージョンが121g/kmと公表された。排出ガス性能は、欧州の最新の「ユーロ6D-Temp」に適合する。欧州日産によると、全体的なランニングコストを削減しているという。
また、NV250には、荷室のウッドパネル、リアゲートの車椅子アクセス、オンボードの冷蔵装置などのオプションを用意した。日産インテリジェントモビリティテクノロジーとして、重量物積載時の坂道発進を支援する「ヒルスタートアシスト」、滑りやすい路面でのトラクション性能を高める「エクステンドグリップ」などが採用されている。
日産NV250は2019年9月から、欧州各地で販売される予定だ。自動車業界をリードする新車登録から5年間、走行距離16万kmの保証が付帯する。すでに販売されている『NV200』(日本名:『NV200バネット』に相当)の上に位置し、日産の欧州市場における商用車のラインナップが強化されることになる。