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ベントレー『スピードシックス』復刻モデル、顧客の夢を形にした第3号を納車
ベントレーは、1920年代の伝説的レーシングカー『スピードシックス』の復刻モデル第3号を納車したと発表した。この車両は、ベントレーの特別車両製作部門のマリナー・クラシックが手がける12台限定シリーズの一台だ。
この車両のオーナーとなる人物は幼少期からベントレーに魅了され、特に戦前のレーシングカーに強い関心を持っていたという。今回納車されたスピードシックスは、オーナーの思い入れが随所に反映された特別仕様となっている。
車体には、オーナーが長年ラグビーで着用していたナンバー「3」が配されている。また、塗装色は「エンベロ・グリーン」と名付けられた特別な緑色で、オーナーが所有するミニカーの色と伝統的なブリティッシュ・レーシング・グリーンの中間色となっている。
内装は、ミニカーを模して赤色で仕上げられているが、より落ち着いた色調が選ばれた。さらに、オーナーの要望により2種類のマフラーが用意され、サーキットの騒音規制に対応できるようになっている。
マリナー・クラシックのチームは、オリジナルのスピードシックスを忠実に再現するため、ベントレーが所有する車両と、1930年のル・マン24時間レースに出場した「オールドナンバー3」を参考にした。また、W.O.ベントレー記念財団から提供された当時の設計図や資料も活用している。
スピードシックスは1928年に登場し、6.5リットルエンジンをベースに、ツインキャブレターや高圧縮比、ハイパフォーマンスカムシャフトなどの改良が施された。1929年と1930年のル・マン24時間レースで優勝を果たし、ベントレーのレーシング史に輝かしい足跡を残している。