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スマートの新型EV『#5』、氷点下26度の極寒性能テスト完了…今夏欧州発売へ
スマートは、新型EV『#5』の欧州発売に先立ち、北欧での厳しい冬季テストを完了したと発表した。
このテストは、スウェーデンのモーラからノルウェーのカラショク、フィンランドのロヴァニエミまで、3000km以上に及ぶ過酷なルートで実施された。
テストの主な目的は、欧州の顧客が日常的に使用する際の性能を確認することだった。スマートの欧州研究開発チームと中国のチームが協力し、3台のプロトタイプを使用して重要な側面を検証した。
走行性能については、氷雪路での車両の挙動を重点的にテストした。後輪駆動モデルでも、滑りやすい路面での安定性と操作性の高さが評価された。電子制御スタビリティプログラム(ESP)と精密なステアリングにより、安全性と操作性が向上しているという。
また、氷点下の環境下での乗員の快適性を重視し、暖房、換気、除氷、曇り止め機能を徹底的にテストした。氷点下26度という極寒条件下でも、暖房システムは優れた性能を発揮し、快適な車内環境を維持した。
充電能力に関しては、ゼロ以下の気温下でのバッテリー性能を評価した。極寒条件下では予想通り消費電力が増加したが、800Vバッテリーセットアップ技術とプリコンディショニングシステムにより、効率的な充電が可能だった。
このテストにより、スマート#5があらゆる走行状況に対応できることが実証された。厳しい路面条件での操縦性、効率的な充電性能、そして常に快適な乗車環境を提供する能力は、欧州の顧客ニーズに応えるものだという。
スマート#5は、2025年初夏から欧州市場で発売される予定で、同ブランドの中で最も多用途で耐久性の高い車両となる、としている。