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フィアット『グランデ・パンダ』、EVとハイブリッド設定…3月欧州発売へ

  • 《Photo by FIAT》
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フィアットは3月から、欧州市場で新型車『グランデ・パンダ』の販売を開始すると発表した。この新モデルは電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)の2つのバージョンで展開される。

EV版のグランデ・パンダは44kWhのバッテリーと83kW(113hp)の電気モーターを搭載し、WLTPサイクルで320kmの航続距離を実現する。最高速度は132km/h、0-50km/h加速は4.2秒(0-100km/hは11秒)となっている。フィアットは手頃な価格で電気自動車を提供することを重視しており、EVへの移行を望みながらも多額の投資ができない顧客層をターゲットとしている。

充電に関しては、フロントに内蔵式の7kW AC充電ケーブルを装備。20%から80%までの充電に4時間20分かかる。また、リアには標準でDC急速充電ポートが搭載され、100kWの充電が可能で、27分で充電が完了する。

一方、ハイブリッド版は1.2リットル3気筒ターボエンジン(100hp)、48Vリチウムイオンバッテリーおよびeモーター内蔵の6速電動デュアルクラッチトランスミッション(eDCT)を組み合わせたパワートレインを採用。CO2排出量は暫定値で123g/kmと、競合他社と比べても競争力のある数値を達成している。

両バージョンとも「イージードライブ」の思想を体現しており、2ペダルのみの簡単な操作で、特に都市部での運転に適している。

さらに、グランデ・パンダは世界初となる内蔵式充電ケーブルを採用。この革新的な機能により、充電時に手を汚す心配がなく、トランクスペースも節約できる。顧客は市場に応じて、リアポートの11kW充電か、フロントの内蔵式7kW充電ケーブルのいずれかを選択できる。

フィアットのグランデ・パンダは、電動化への移行を促進しつつ、手頃な価格と使いやすさを両立させた戦略的な新モデルだ。