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ヴァレオ、電動車やADAS対応の整備士不足解消へ…「テック・アカデミー」開始

  • 《photo by Valeo》

ヴァレオは、整備士向けの新しいトレーニングプログラム「ヴァレオ・テック・アカデミー」を開始した。このプログラムは、急速に進化する自動車技術に対応できる整備士の育成を目指している。

現在、2人に1人の整備士が電気自動車のメンテナンスや修理を行っておらず、62%がADAS(先進運転支援システム)のメンテナンスに携わっていないという現状がある。ヴァレオは、この技術格差を埋めるため、単なる部品供給を超えたアフターマーケット支援に乗り出した。

ヴァレオ・テック・アカデミーの特徴は、デジタルと対面学習を組み合わせた革新的なアプローチにある。オンラインでは、現行技術のメンテナンスと修理に45時間、電気自動車とハイブリッド車に50時間、ADASに25時間を割り当てている。これらのセッションは5~30分の短い単位で構成され、整備士が自分のペースで学習できるよう設計されている。

さらに、対面セッションでは、シミュレーターを使用して150以上の実際の修理シナリオを体験できる。これにより、整備士は様々な車種やモデルに対応する実践的なスキルを身につけることができる。

プログラムの内容は、ヴァレオ製品に限定せず、自動車業界全体をカバーする包括的なものとなっている。また、ゲーミフィケーションや高品質な視覚資料を活用し、学習体験を魅力的かつ効果的なものにしている。

ヴァレオ・テック・アカデミーは、英国自動車産業協会(IMI)やフランスのQualiopi認証を取得しており、高水準の専門教育を提供している。

このプログラムの導入により、ヴァレオは次世代の自動車技術に対応できる整備士の育成を加速させ、アフターマーケット業界全体の底上げを図っていく。