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川崎市が自動運転バスの未来を探る—2025年にレベル4実装へ

  • 《写真提供 損害保険ジャパン》
  • 《写真提供 川崎市》
  • 《写真提供 写真AC》
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神奈川県の川崎市は、自動運転バスの実証実験を実施する。ルートや時期などの事業概要を8月2日に発表した。2024年度内にレベル2で実証人権を開始、2025年度のレベル4実装を目指す。

実証実験のルートの一つに、神奈川県川崎市の大師橋駅と東京都大田区の天空橋駅を結ぶ多摩川スカイブリッジを走行するルートがある。2つの自治体や警察が所管するエリアを跨ぐ路線バスルートでのレベル4実装に向けた取り組みは、全国初だ。これと、1日30万人以上の人が利用する川崎駅前を走行するルートの2ルートが設定される。

自動運転のシステムは、高精度3次元地図情報と高度なセンサー技術、さらに信号情報を連携させることで、自動運転時の最高速度を35km/hとしながらも、安全かつ効率的な運行を実現した。自動運転バス車両は、バッテリーの性能を高め、航続距離が1.3倍に向上した最新型EV車両(ティアフォー製Minibus v2.0)だ。EVの自動運転バスと再生可能エネルギー由来の電力を用いることにより、2050年の脱炭素社会の実現を目指す。

また、自動運転技術の活用とさまざまな企業等との連携により、全国的な課題となっている運転手不足への有効な対策として、他の地域へも横展開できる「川崎モデルの構築」を目指している。

テスト走行は2025年1月13日頃から開始予定で、実証運行は2025年1月27日頃から10日間予定され、2024年度はレベル2での運行が予定されている。本実証実験の事業主体は川崎市であり、運行事業者は川崎鶴見臨港バスが担当。さらに関係事業者として、アイサンテクノロジー、A-Drive、ティアフォー、損害保険ジャパン、KDDI、京三製作所、LocaliSTが参画している。

国土交通省の「自動運転車の安全技術ガイドライン」によると、自動運転化レベルの定義において、「レベル4」はシステムが全ての動的運転タスク及び作動継続が困難な場合への応答を限定領域において実行するもの、「レベル2」はシステムが縦方向及び横方向両方の車両運動制御のサブタスクを限定領域において実行するもの、となっている。