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ルノーの「エアロバン」、EVは航続460kmの新基準達成…『マスター』新型は今春欧州発売
ルノーグループが今春欧州で発売予定の大型商用バン、ルノー『マスター』(Renault Master)新型は、1回の充電で460kmの航続を達成する。ルノーグループが1月31日に発表した。欧州商用EVの航続の新基準を打ち立てるという。
マスターは、『カングー』の兄貴分にあたる大型商用車だ。1980年以来、300万台以上を販売してきたルノー商用車の主力モデルのひとつ。新型は、より効率的で、100%コネクテッドで革新的な新世代バンとして登場した。
新型マスターは、空力性能を追求した「エアロバン」形状のボディが特長だ。ボンネットは短く、ウィンドスクリーンは前方に傾斜している。ウィングミラー、バンパー内の吸気ダクト、ルーフラインの傾斜は最適化され、リアは絞り込まれた。また、シャープなエアロダイナミクスにより、コックピット内の静粛性も向上している。
ルノーが通常使用する風洞施設では車両が大きすぎるため、83%にスケールダウンしたモデルを使用して空力テストが行われた。その後、航空機のエアロダイナミクスを評価するために作られたトンネルで、実物大モデルがテストされた。このような開発工程により、エアロダイナミクス性能が向上した。
EVバージョンは2仕様を設定する。ひとつは、最大出力130hp、最大トルク30.6kgmのモーターを搭載し、蓄電容量40kWhのバッテリーを組み合わせる。1回の充電での航続は、最大でおよそ200km(WLTPサイクル)とした。もうひとつは、最大出力143hp、最大トルク30.6kgmのモーターを積み、蓄電容量87kWhのバッテリーを搭載する。1回の充電での航続は、最大460km(WLTPサイクル)に到達する。
消費電力は、最新のバッテリー熱管理システムにより、87kWhの大容量バッテリー搭載車でも、100km走行あたり21kWh (WLTPサイクル)に抑えた。バッテリーの充電は、出力22kWのACチャージャーで、およそ4時間。出力130kWのDC急速充電では、30分で252kmの航続分のバッテリー容量を充電できる、としている。