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ランチア『イプシロン』、13年ぶりのモデルチェンジ…新型はプレミアム5ドアEVに

  • 《photo by Lancia》
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ステランティス傘下のランチアは2月14日、新型『イプシロン』(Lancia Ypsilon)をイタリア・ミラノで初公開した。4代目となる新型は、13年ぶりにモデルチェンジを受け、5ドアハッチバックのプレミアムEVとして登場している。

◆伝説的な『ストラトス』に着想を得た丸いテールランプ
新型イプシロンのフロントマスクには、2023年4月に発表されたコンセプトカーのランチア『Pu+Ra HPE』のモチーフを取り入れている。新型イプシロンでは、ランチア伝統のグリル「カリス」が再解釈されているのが特長だ。新しいカリスは、サテン仕上げのステンレス製。LANCIAのロゴは、ファッションの世界からインスピレーションを得たオリジナルのフォントで記されている。

リアでは、数々のラリーで勝利を収めた伝説的なランチア『ストラトス』に着想を得て、丸いLEDテールランプを装着する。このテールランプの赤いリングの内側には、新しいデザイン要素「Y」の文字が横向きにあしらわれている。

新しいランチアのレタリングが、テールランプの横で際立つようにした。そのフォントは、ブランドの歴史と密接な関係があるイタリアのファッションからインスピレーションを得たものだ。その下に配されたイプシロンの手書き風の文字は、『フルヴィア』や『フランチェスコ』といった歴史的モデルに着想を得ているという。ボディサイズは、全長4080mm、全幅1760mm、全高1440mmで、欧州プレミアムBセグメントに属する。車両重量は1584kgとした。

◆1906台の限定車を高級家具ブランド「カッシーナ」と協力して開発
新型イプシロンには、限定モデルとして「エディション・リミタータ・カッシーナ」が設定される。イタリアの高級家具ブランドの「カッシーナ」と協力。ランチアブランドが誕生した1906年にちなんで、限定1906台がイタリア国内で販売される予定だ。「1 of 1906」など、限定車と示すシリアルナンバープレートも添えられる。カッシーナとのコラボレーションは、素材の選択から色彩に至るまで、細部にまでこだわったスタイルに反映されている。カッシーナはそのノウハウを生かし、これまでにないアプローチで、エレガントでコンテンポラリーな限定車を完成させる、と自負する。

カッシーナとのコラボレーションの象徴は、エクステリアのブルーからインテリアのブルー、イタリアの円筒形パスタ「カネロニ」をモチーフにしたベルベットのシート、カッシーナのロゴが刻まれた多機能テーブル、そして車内で使える初のコーヒーテーブルまで、どこにいてもくつろげる独自のスタイルにあるという。

また、新型イプシロンには、「S.A.L.A.」(Sound Air Light Augmentation)と呼ばれるインフォテインメントシステムを採用する。インフォテインメントシステムのS.A.L.A.は、カスタマイズ可能なウィジェットベースのシステムで作動する。2つの標準HDスクリーンを備え、ディスプレイはサウンド、空調、照明のコントロールパネルとして機能する。これにより、車内の雰囲気を簡単にパーソナライズすることができるという。

◆1回の充電での航続は最大403kmに
新型イプシロンのパワートレインには、EVが用意される。限定モデルのエディション・リミタータ・カッシーナはEVのみとなる。EVパワートレインのモーターは、最大出力156hp、最大トルク26.5kgmを発生する。

バッテリーの蓄電容量は51kWh。Bセグメントのプレミアムハッチバックとしては、クラス最大級という。この効果で、WLTP複合サイクルの航続は、1回の充電で最大403kmを可能にする。

ランチアが属するステランティスの充電システム「Free2move Charge」によって、ユーザーの充電を支援する。急速充電を利用すれば、バッテリー容量の80%をおよそ24分で充電できる。航続100km分のバッテリーを充電する時間は、およそ10分、としている。