注目の自動車ニュース

日産ルノー三菱自3社連合、自動運転分野でグーグル陣営に[新聞ウォッチ]

気になるニュース・気になる内幕—今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する「新聞ウォッチ」—。

立春が過ぎて余寒の候、春が待ち遠しい日産自動車にも、新たな動きがあったようだ。きょうの各紙は再び日産関連の記事がてんこ盛り。

まず、日経は1面トップで「自動運転、グーグル陣営に、1600万台規模、日産・ルノー参画」とのタイトルで「日産自動車とフランス自動車大手ルノー、三菱自動車の3社連合が、米IT大手グーグル傘下の「ウェイモ」と自動運転分野で提携する方針を固めたことが分かった」と報じている。

無人タクシーの共同開発を視野に入れているようで、世界最大手グループの一角である3社連合がグーグル陣営に入り、自動運転車両を使うサービスの事業化も検討するという。

また、産経の1面トップも「ゴーン被告、日産『35億円不要な支出』オーマン知人に返済か」と、カルロス・ゴーン被告の主張を否定する記事。それによると、日産子会社からオマーンの日産販売代理店に支出させた約35億円について、日産関係者が「不要な支出だった」と東京地検特捜部に証言していることが、現地関係者への取材で分かったという。産経は社会面にもその関連記事をくわしく掲載している。

さらに、読売など各紙には日産の臨時株主総会が2か月先の4月8日に東京都内で開催することを決めたと取り上げている。ルノー会長のジャンドミニク・スナール氏を新たに取締役として迎え、前会長のゴーン被告と前代表取締役のグレッグ・ケリー被告を取締役から解任する人事案を諮るそうだ。

このほか、毎日などは、ゴーン被告の役員報酬過少記載事件を受け、有価証券報告書(有報)に未記載の約90億円をゴーン被告への報酬として2019年3月期決算に計上する方針を固めたとも伝えた。来週12日に発表予定の18年4~12月期決算に一括計上する方向で調整しているが、ただ、実際のゴーン被告への報酬支払いは凍結するそうだ。

きのう(2月5日)はトヨタ自動車が定額制で『プリウス』やレクサスなどに乗れる新サービス「KINTO(キント)」の概要を名古屋オフィスで発表。スズキでもインド市場の減速で4~12月1%減と7年ぶりの営業減益となった決算発表が行われたが、日経などの一部を除くときょうの紙面では、日産関連の記事におされて片隅の地味な掲載となっている。

2019年2月6日付

●脱官製春闘上げ潮続くか、経団連ベアに慎重姿勢(朝日・2面)

●定額制続々、車購入せず借りる、トヨタが新規参入(朝日・6面)

●日産臨時株主総会、4月8日開催決定、ルノー新会長を取締役に(朝日・6面)

●ゴーン被告報酬計上へ、日産・決算に90億円、支払いは凍結(毎日・4面)

●ゴーン被告、日産「35億円不要な支出」オーマン知人に返済か(産経・1面)

●パイオニア外資傘下入り、復活の鍵は自動運転(産経・10面)

●自動運転、グーグル陣営に、1600万台規模、日産・ルノー参画(日経・1面)

●ホンダと共同開発発表、中国CATL EV用電池で(日経・12面)

●スズキ、7年ぶり営業減益、4~12月1%減、インド市場減速(日経・14面)

●いすゞ、1割増益、4~12月営業海外販売伸びる(日経・14面)