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ルノー『セニック』新型、ミニバンから電動SUVに変身

  • 《photo by Renault》
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ルノー(Renault)は9月5日、Cセグメントに属する新型電動SUV『セニックE-TECHエレクトリック』を、「IAAモビリティ2023」で初公開した。新型セニックは、ミニバンから電動SUVに変身している。

◆ルノー日産三菱の「CMF-EV」プラットフォーム
セニックE-TECHエレクトリックは、2022年秋に発表されたコンセプトカー『セニック・ビジョン』の市販版だ。セニックの新型として登場したセニックE-TECHエレクトリックは、ルノー日産三菱アライアンスの「CMF-EV」プラットフォームをベースにする。

スリムなLEDヘッドライトや、グリル中央のルノーの大型エンブレムが特長だ。ボディサイズは全長4470mm、全幅1860mm、全高1570mm。広い室内空間と妥協のない快適性を提供する、と自負する。フラットなフロア、19インチと20インチの大径ホイール、長めのホイールベースを採用した。大きなガラスエリアを持つパノラミックルーフも用意している。

エアロダイナミクスが、デザインプロセスでは重視された。航続と効率を最大化するために空力特性を重視した設計が、躍動的なシルエットに表れている。電動ドアハンドルはフラッシュタイプ。20インチホイールは、車両の効率を高めるために専用設計された。この軽量アルミ鍛造「オラクル」ホイールが、エアロダイナミクスを向上させるという。

◆2つのディスプレイは合計で24.3インチ
後席には、Cセグメントのファミリーカーとして、トップクラスと膝元スペースとヘッドルームがある、と自負する。

ダッシュボードには、2つのスクリーンで構成されるL字型のデジタルディスプレイ「OpenR」をレイアウトする。縦長の12インチスクリーンは、ダッシュボード中央に配置された。ドライバーの正面には、12.3インチのディスプレイが組み込まれる。

2つの画面の大きさは、合計で24.3インチ(774平方cm)に及ぶ。表示領域を最大化し、特別な没入型体験を実現するのが狙いだ。ルノーによると、市場で最大のスクリーンのひとつになるという。

「OpenR Linkマルチメディアシステム」には、「Googleマップ」を使ったドライブ計画とパーソナライズを可能にするいくつかの新機能が採用された。また、50以上のアプリが搭載され、移動のあらゆる時間を楽しむことができるという。また、スマートフォンのように、「FOTA(ファームウェア・オーバー・ザ・エア)を通じて、遠隔でアップデートを行う。

◆1回の充電での航続は最大620km
EVパワートレインには、コンパクトで軽量なシンクロモーターを搭載する。2つのバージョンがあり、標準仕様は最大出力170hp、最大トルク28.6kgmを発生する。高出力仕様は、最大出力220hp、最大トルク30.6kgmを獲得する。

2種類のバッテリーが用意された。蓄電容量60kWhの場合、1回充電での航続が最大およそ420km。蓄電容量87kWhの場合、1回の充電での航続が最大およそ620km(いずれもWLTPサイクル)に到達する。このバッテリーは、CMF-EVプラットフォームに適合するよう、最適化されている。

複数の充電システムに対応している。全車に標準の充電器は、高速道路などのDC急速充電器や単相の家庭用充電器と接続できる。単相の家庭用システムにも対応している。また、最大出力22kWの交流三相充電システムも利用できる、としている。