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【いすゞ エルフ 発表】BEVや新普通免許対応のディーゼルなどラインアップ拡充
いすゞ自動車は3月7日、17年ぶりに全面改良した小型トラック『エルフ』の販売を開始した。内外装やプラットフォームを刷新し、新たに同社初の量産電気自動車(BEV)や新普通免許で運転できるディーゼル車などラインアップを充実させたのが特徴。
いすゞでCV統括チーフエンジニアを務める平尾聡執行役員は同日、横浜市内で開いた発表会で「さらに高度化、多様化する社会ニーズへの対応と、お客様の用途を将来にわたり両立可能とする新たなプラットフォームを構築した。これを可能としたのが将来も見据えたコンポーネントの最適展開と組み合わせ開発の手法『I-MACS』。I-MACSは技術の進化や車型展開のさらなる広がりを見据えて多様なニーズに合わせて、様々なコンポーネントや部品、デバイスなどの組み合わせを可能とする、これからのいすゞの商品開発の基盤となる」と説明。
その上で「この手法に基づき刷新されたプラットフォームにより様々な動力源や先進技術を搭載していくことで、世界中のお客様の多様なニーズに対応するエルフ約2500車型のラインアップを実現した。今回開発したプラットフォームにより、いすゞは将来にわたり選べる自由を世界中のお客様に提供していく」と強調した。
様々な動力源のひとつとして今回新たに導入するBEVモデルについて平尾氏は「バッテリーはエネルギー密度の高い電池を採用し、コンパクトなパックを専用に開発した。そしてセンターモーター方式と組み合わせた新プラットフォームに搭載することにより、ディーゼルエンジン同様に多くの車型や架装の展開を可能とした」と解説。
また主力となる3リットルディーゼルエンジンに関しては「信頼と実績の『4JZ1』をさらに改良し、商用車では国内初となる9段デュアルクラッチトランスミッションの『ISIM』との組み合わせにより、2025年度重量車燃費基準をプラス15%で達成した」という。
さらに「社会課題のひとつであるドライバー不足の解消に貢献するため国内で唯一、ディーゼルトラックで新普通免許にも対応する『エルフ mio』も投入する予定。世界で年間40万台近くの販売実績があるピックアップトラック用の小排気量エンジンを商用車用に最適化し搭載する。もちろんエルフ mioにもEVを用意する」とのことだ。