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マツダ『CX-9』、ベースモデルがアップグレード…2023年型は今秋米国発売へ
マツダの米国部門の北米マツダは8月30日、マツダ『CX-9』(Mazda CX-9)の2023年モデルを発表した。現地ベース価格は3万8750ドル(約543万円)で、今秋米国市場で発売される予定だ。
◆「ツーリング」グレードが新たなエントリーモデルに
現行の2代目CX-9は2015年秋に発表された。ボディサイズは全長5065mmと、初代比で30mm短縮。その一方、ホイールベースは55mm延ばし、室内の、とくに後席のゆとりを拡大している。このCX-9の車台をベースに、日本市場などに向けて開発したのが、2017年秋に発表された『CX-8』だ。日本の駐車環境を考慮して、CX-8の全長は4900mm、全幅は1840mmと、CX-9よりもコンパクト化されている。
CX-9の2023年モデルでは、入門モデルの「スポーツ」グレードを廃止。ひとつ上の「ツーリング」グレードが、新たなエントリーモデルの役割を担う。
ツーリングは、2列目キャプテンシートを備えた6名乗りで、乗員の快適性と利便性を高めた。2列目シートには、スライド&チルト機能が付く。ブラックまたはサンドカラーのレザーシート、パワームーンルーフ、LED フォグランプ、ワイヤレスのスマートフォン充電器を標準装備している。
◆2.5リットルターボは最大出力250hp
2023年モデルは全車が4WDで、最新の「i-ACTIV AWD」は、前後輪のトルク配分を自動的にコントロールする。わずかなタイヤの動きや路面状況などをリアルタイムにモニター。前後輪のエンジントルク配分を、2WD(FF)相当から直結4WD状態まで制御する。各種センサーにより、車体の対地速度と前輪速度を高精度で検出。前輪が空転する予兆をいち早く察知する。これにより、優れた走破性と操縦安定性を可能にし、悪路でも効率の良い走りを追求している。
また、「オフロード・トラクション・アシスト」を搭載する。ぬかるみや砂地、雪道などでスタックした時に、駆動輪の空転を防止し、スタック脱出を支援してくれる。
2023年モデルのパワートレインには、「SKYACYIV-G 2.5T」を継続採用する。2.5リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力250hp、最大トルク44.2kgmを獲得する。トランスミッションは6速ATを組み合わせた。マニュアルモードとスポーツモードが付く。
◆G-ベクタリング コントロール プラス標準装備
2023年モデルには、マツダの新世代車両運動制御技術の「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス」(SKYACTIV-VEHICLE DYNAMICS)の第二弾となる「G-ベクタリング コントロール プラス」 (G-Vectoring Control Plus)を、全グレードに標準装備した。
「G-ベクタリング コントロール」に続く第二弾となるG-ベクタリング コントロール プラスでは、新たにブレーキによる車両姿勢安定化制御(直接ヨーモーメント制御)を追加した。これによって、より高い安定化効果を追求している。具体的には、旋回中のドライバーのハンドル戻し操作に応じて、外輪をわずかに制動し、車両を直進状態へ戻すための復元モーメントを与えることで、安定性を向上させた。ヨー、ロール、ピッチの各回転運動のつながりを高い旋回Gの領域まで一貫させ、素早いハンドル操作に対する車両の追従性を高めるとともに、挙動の収束性を大幅に改善しているという。
また、これにより、緊急時の危険回避能力を高めるとともに、高速走行時の車線変更や、雪道など滑りやすい路面環境においても、ドライバーが制御しやすく、より安心感の高い動きを可能にしている。
◆最新のi-ACTIVSENSE搭載
2023年モデルには、全グレードに最新の「i-ACTIVSENSE」を標準装備した。i-ACTIVSENSEは、ミリ波レーダーやカメラなどの検知デバイスを用いたマツダの先進安全技術の総称だ。事故が避けづらい状況において、衝突回避と被害軽減を図るプリクラッシュセーフティ技術に加えて、認知支援を行いドライバーの安全運転をサポートするアクティブセーフティ技術で構成されている。
2023年モデルに搭載されるi-ACTIVSENSEには、歩行者検知機能付きのスマートシティブレーキサポート、レーンキープアシスト機能付きのレーン逸脱警告、スマートブレーキサポート、ストップ&ゴー機能付きマツダレーダークルーズコントロールがある。リアクロストラフィックアラート機能付きのブラインドモニター、リアビューカメラも装備されている。