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【マツダCX-60】7月末時点での受注が6400台に、ディーゼルモデルに人気
マツダの青山裕大取締役専務執行役員は8月9日の電話会議による決算説明会で、新型ミッドサイズSUV『CX-60』の7月末時点での累計受注台数が6400台に達したことを明らかにした。
CX-60はエンジン縦置き後輪駆動の新プラットフォームを採用した新世代ラージ商品群の第1弾モデルで、6月24日から予約受注が開始されている。日本市場には3.3リットルディーゼルエンジンやプラグインハイブリッドなど4つのパワートレインを用意し、9月から順次発売する予定。
青山専務は「日本では7月末時点で6400台の受注を獲得している。これまで『CX-5』などで築いてきたクリーンディーゼルエンジンの評価を礎として、CX-60でもパワフルさと環境性能を両立した3.3リットル直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載したモデルが人気となっている」と紹介。
さらに「CX-5を中心としたマツダ車からのお乗り換えや、上級セグメントからのお乗り換えが多く、CX-5に加えてより上級価格帯のお客様層にお買い上げを頂いている。CX-5も昨年以上の台数を達成しているため、国内ビジネスの成長に貢献していることがおわかり頂ける」とも述べた。
また日本に先行して受注を開始している欧州の状況について青山専務は「まだ2.5リットルのプラグインハイブリッド(PHEV)モデルのみの受注を行っている状況だが、先行受注の状況は期待を大きく上回り、7月末時点で1万1600台の受注を獲得している。電動化で先行する欧州での待望のマツダ初のPHEVの導入であり、日本の美意識を打ち出したデザインやクラフトマンシップ、スポーティなPHEVの味付けに評価が集まっている」と説明。
その上で「欧州でもCX-5の上位のお客様を中心にお買い上げを頂いており、CX-5で獲得してきた個人のお客様メインの販売に加えて、コーポレートリースなどビジネスユースのお客様にもアプローチできており、客層の多様化につながっている」と話した。
◇4-6月決算は営業赤字も通期予想は据え置き
なおマツダが同日発表した2023年3月期第1四半期(4-6月)業績は上海ロックダウンの影響で一時生産を休止せざるを得なかったことで売上高は前年同期比23.2%減の6172億円、営業損益は195億円の赤字に転落した。
マツダの川村修常務執行役員は「上海ロックダウン影響に起因する部品調達不足により生産台数が減少した。車両の供給不足により第1四半期の連結出荷台数は一時的に大幅な減となったものの、各市場の需要自体は堅調であり、第2四半期以降は通常レベルの操業、生産へと回復し、販売台数を伸ばしていく計画」と強調。
このため通期の見通しについては「足元の為替の円安傾向によるメリットはあるが、金利上昇、景気後退の懸念など外部環境は依然として先行き不透明な状況が継続していることから、期初公表からの変更はしない。第1四半期では上海ロックダウンによる減産影響があったが、第2四半期以降の生産、出荷、販売台数の回復に注力し、通期計画の達成に向けて取り組んでいく」と述べ、売上高で前期比21.8%増の3兆8000億円、営業利益で同15.1%増の1200億円とする通期予想数値を据え置いた。