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557馬力のEVパトカー、シボレー『ブレイザー』ベース…2024年米国発売へ
シボレーは7月18日、新型電動SUV『ブレイザーEV』(Chevrolet Blazer EV)の高性能グレード「SS」をベースにした米国警察向け車両を、2024年第1四半期(1~3月)に発売すると発表した。
◆大型フロントガードやフラッシュライトを装着
シボレーは、ブレイザーEVの一般ユーザー向けモデルに加えて、特別に開発された警察追跡車両(PPV)モデルを用意する。シボレーはこれまで、セダンやSUVなどをベースにしたPPVモデルを米国警察当局に納入してきた実績がある。そのノウハウが、『ブレイザー EV PPV』にも反映されている。
ブレイザー EV PPVは、ブレイザーEVの高性能グレード、SSをベースに開発された。ブレイザーEV PPVは、ラインナップの中で蓄電容量が最大の「アルティウム」バッテリーを搭載する。駆動方式は、デュアルモーターAWD、またはリアにのみモーターを積む後輪駆動になる。
ブレイザー EV PPVは、『ブレイザーEV SS』に標準の高性能フロントブレンボブレーキを使用して、停止距離を短縮する。緊急対応時のアイテムを含めて、各種装備を搭載するための充分なスペースを備えた警察専用のインテリアも採用している。外装は、大型フロントガード、ルーフのフラッシュライト、Aピラーの補助ミラーなどが特徴だ。
GMによると、警察用車両を含めて、ブレイザー EVの用途はほぼ無限という。ゼロエミッションによる環境性能の高さに加えて、過酷な使用に耐える車両ならではのメンテナンス項目やメンテナンス頻度も、EV化によって削減できる、としている。
◆0~96km/h加速は4秒以下
ブレイザーEVの頂点に立つ高性能グレードが、SSだ。SSとは、『カマロ』などに用意されてきた高性能グレード。ブレイザーEVのSSは、パフォーマンス志向の電動SUVとなる。
ブレイザーEV SSは、前後アクスルにモーターを搭載するAWDとなり、最大出力557hp、最大トルク89.6kgmを獲得する。「WOW(ワイドオープンワット)」モードでは、0~96km/h加速4秒以下の性能を可能にしている。
1回の充電での航続は、最も効率に優れる仕様で、最大515kmに到達する。充電に関しては、自宅などでの充電用の出力11.5kWの車載AC充電モジュールを採用した。最大出力190kWの急速DC充電機能も備えている。この場合、およそ125kmの走行に必要なバッテリー容量を、約10分で充電できる。
◆GMが独自開発した「アルティウム」バッテリーテクノロジー
GMが独自に開発した「アルティウム」バッテリーテクノロジーが、ブレイザーEVに搭載されている。アルティウムは、手頃な価格の車両から高級車、作業用トラック、商用トラック、高性能車両といった、市場のほぼすべてのEV顧客に対応するためのGMの競争戦略の核になるという。
アルティウムバッテリーは、バッテリーパック内に大容量のパウチ型セルを垂直、または水平に積み重ねることができる方式を採用している。これにより、エンジニアは各車両のデザインに応じて、バッテリーの蓄電容量やレイアウトを最適化することができるという。蓄電容量は50~200kWhと幅広い容量に対応している。
アルティウムバッテリーを搭載する将来のGMのEVは、レベル2の直流(DC)急速充電に対応して設計された。ほとんどの車両が、400Vのバッテリーパックを搭載している。