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【トヨタ クラウン 新型】大きくなった車体サイズと後輪操舵での小回り
7月15日に世界初公開された次期トヨタ『クラウン』。今秋に第一弾として発売される「クロスオーバー」のボディサイズは全長4930×全幅1840×全高1540mmと、現行モデルに対してそれぞれ20mm、40mm、85mm大きい。一方でホイールベースは2850mmと、現行モデル比マイナス70mm。
これだけの巨躯のFWD(前輪駆動)ベースモデル、しかもタイヤは外径74cmもある225/45R21となると、小回りについてはいささか厳しいのではないかと思われるところだが、次期クラウンの最小回転半径は5.4m。タイヤの切れ角確保には有利なRWD(後輪駆動)の現行モデルに比べて0.1mしか悪化していない。同社のFWDミッドサイズセダン『カムリ』に18インチホイールを履かせた場合の最小回転半径が5.9mであることを考えると、非常に優秀と言えるだろう。
回転半径が小さいのは後輪操舵システム「DRS(ダイナミックリアステアリング)」を装備していることによるものだとトヨタの開発エンジニアは言う。
「高速では同位相、低速では逆位相に切れるDRSですが、極低速での転回にも威力を発揮します。DRSがなければ最小回転半径は5.8mになっていました。逆位相の最大転舵角は4度ですが、将来的にはさらに拡大することも可能でしょう」
次期クラウンの1840mmという全幅も、シャシーを包み込むのに必要なボディシェルのサイズ云々ということではなく、最小回転半径を大きくしないですむギリギリの線を狙って策定されたものだという。後輪操舵ありのクルマの旋回感覚は普通のクルマと少し違うのが常だが、その違和感をどのくらい払拭しているかという点にも興味がわくところだ。