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日産 Z 新型、405馬力ツインターボ搭載…今夏米国発売へ

  • 《photo by Nissan》
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日産自動車の米国部門は5月16日、新型『Z』(日本名:『フェアレディZ』 に相当)のベース価格を、3万9990ドル(約517万円)に設定すると発表した。今夏、米国市場で発売される予定だ。

◆6速MTとパドルシフト付きの9速AT
新型のパワートレインには、新開発の「VR30DDTT」型 3.0リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。最大出力は405ps/6400rpm、最大トルクは48.4kgm/1600~5600rpmを引き出す。出力を大幅に向上しながら、シャープでスムーズなレスポンスを実現しているという。

6速MTは、大トルクのVR30DDTTエンジンに対応するため、クラッチディスクとギアトレインを強化した。新設計のシンクロナイザーシステムの採用やシフトプロファイルの変更により、ドライバーの意のままのスムーズなシフトチェンジを可能にする、と自負する。

新開発のパドルシフト付き9速ATは、幅広いギアレンジにより、ダイレクトで素早いレスポンスを追求した。ドライブモードは、一般道での日常走行や高速道路でのロングドライブに最適な「STANDARD」モードと、ワインディングロードなどでアグレッシブな走行を楽しみたい場合の「SPORT」モードから選択できる。SPORTモードでは、エンジンやトランスミッションのレスポンスが変化し、ステアリング反力やVDC制御を最適化する。

◆インストルメントパネル上に3連サブメーター
センタークラスターは、初代(S30型)の3連サブメーターとエアコン吹き出し口、コントロールスイッチ類を積み上げた操作性に優れたデザインを現代的な技法で再構築した。インストルメントパネル上には、3連サブメーターとして、ブースト計、ターボ回転計、電圧計を配置。歴代モデル同様、電圧計と走行中にターボの状態を把握できる2つのメーターを配置している。

12.3インチのカラーディスプレイは、ドライバーの好みに合わせて変更できる3つの表示モードを用意した。新設計の6速MTシフトノブは、握りやすさと操作性を追求する。深いスポークを採用したステアリングホイールは、ドライバーが素早く操作できるようにデザイン。また、ステアリングホイールの位置調整が可能なチルトテレスコピックステアリングを採用している。

シートは、NISMOの開発で培ったノウハウを活かし、ホールド性とフィット感を向上させた。シートバックにスエードを採用することで、快適なドライブを実現するとともに、コーナリング時の身体の動きも抑えている。

◆米国ベース価格は4万ドルを下回る3万9990ドル
シャープな回頭性を実現するため、フロントボディ周辺とリアクロスメンバーを重点的に強化し、充分なねじり剛性を確保した。さらに、直進性を高め、修正舵を低減するフロントハイキャスターサスペンションと、路面との接地性が向上する高応答モノチューブダンパー、新開発のタイヤも採用している。

新型は、車体・ホイール剛性の向上、吸遮音材追加に加えて、音の侵入経路を遮断することで、ロードノイズを低減し、静粛性を追求した。さらに、バックドアとその周辺の剛性を高めることで振動音を低減し、走行時の快適性を高めている。

新型Zの米国ベース価格は、4万ドルを下回る3万9990ドル。競合スポーツカーの1車種、トヨタ『スープラ』の場合、米国ベース価格は4万3540ドル(約563万円)だ。この価格は2.0リットル直列4気筒ターボ搭載車で、3.0リットル直列6気筒ターボ搭載車のベース価格は、5万1890ドル(約671万円)。6気筒エンジンを積む新型Zは、戦略的価格設定といえる。