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ベントレー ベンテイガ、世界初の快適装備は後席乗員のために…ロングホイールベースに設定
ベントレーは5月10日、SUV『ベンテイガ』の「エクステンデッド ホイールベース」に、世界初となるオートクライメートシステムと高度な姿勢調整システムを備えた「エアライン・シート・スペシフィケーション」を設定すると発表した。
◆乗員の体温と表面湿度を検知して空調を作動
オートクライメートシステムは、乗員の体温と表面湿度を検知し、ヒーターかベンチレーター、またはその両方を作動させ、乗員が快適と感じる温度を保つ。設定温度は、6段階から選択できる。シートクッションとバックレストのそれぞれで、乗員と接触している場所の温度と表面湿度が測定され、設定温度になるようにヒーターとベンチレーターが調整される。乗員それぞれの体温を最適に保つため、温度が常時モニターされ、一定に保たれる。
姿勢調整機能の「ポスチュラルアジャスト」は、太ももと肩の部分に新たに設けたエアポケットと、腰部に追加したマッサージポケットを使用して、シート形状を継続的に少しずつ変化させる。これにより、体にかかる圧力を分散し、血流の滞りや疲労の蓄積を防ぐ。ポスチュラルアジャストの設定は、「シート全体」、「ツイスト」、「バックレストのみ」の3種類だ。
シートモーターは、直線的な動きのみだが、エアポケットを使用することによって、より連続的で複雑な動きが可能になり、乗員がその動きに気づくことはほぼないという。一般的なシート調整機能は2次元の動きだが、ポスチュラルアジャストは、ねじれを利用した3次元の動きで圧力を分散する。独立した6つの圧力ゾーンがあり、177か所の圧力を3時間単位で調整する。移動距離に関係なく、シートの快適性が常に確保されており、動的手法によって積極的に体重を支えることにより、精神的ストレスの高まりや集中力の低下につながる緊張感を緩和する、と自負する。適切に支えられた自然な姿勢を取ることで、筋肉の緊張も軽減されるという。
◆リアシートが最大40度までリクライニング
姿勢調整システムは、リアシートを「リラックス」モードにすると、最大40度までリクライニングできる。同時に、助手席がモーター駆動で前方に移動し、助手席後部からレザーのフットレストが展開する。「ビジネス」モードにすると、リアシートが最大限に起き上がり、移動中も快適に仕事ができるという。
リクライニング角度は、「タッチスクリーンリモート」で操作する。タッチスクリーンリモートは、ベントレー独自の携帯型デバイスだ。タッチスクリーンを介して、後席からさまざまな機能を操作できる。ドアポケットの操作スイッチでも、シートを最大までリクライニングしたり(リラックスモード)、最大まで起こしたり(ビジネスモード)することができる。
リラックスモードにすると、助手席が一番前まで移動し、後席スペースが広くなると同時に、助手席後部からフットレストが展開する。フットレストはカーペットとレザーで装飾されており、クロームストリップで縁取られている。
◆ベントレー初の「パワークローズドア」も装備可能
後席が2シーターとなる「4シートコンフォートスペシフィケーション」では、後席左右席の間のリアセンターコンソールに収納スペースと2つのUSBポートが設けられる。「マリナーコンソールボトルクーラー」を選択すると、750mlボトル1本を収納できるドリンククーラーが組み込まれ、ハンドクラフトによる「カンブリア クリスタル フルート グラス」が付属する。
リアベンチレーターは、リアキャビン用ファンの騒音を低減するため、後席乗員を検知したときにだけ作動する。リアキャビン専用のエアイオナイザーは、空気中の微粒子を除去し、空気の質を向上させる。空気中を漂うほこりやアレルゲンなどの汚染物質が、エアイオナイザーによってマイナスの電気を帯び、近くの物質表面に付着する。その結果、乗員が呼吸する空気から汚染物質が除去されるという。
ベントレー初の「パワークローズドア」も装備可能。後席乗員が操作しやすいよう、延長されたセンターコンソールの背面にスイッチが2つ設けられる。スイッチを長押しすると、専用モーターが駆動して該当する側のドアが閉じる。専用モーターはドアを軽く押しても作動し、パワーラッチ機構と連動。ドアを開ける場合も、専用モーターがアシストする、としている。