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メルセデスベンツの小型ミニバン 『Tクラス』にEV版…「EQT」開発中
メルセデスベンツは4月11日、EV「メルセデスEQ」シリーズの新型車として、『EQT』を開発していると発表した。4月26日に発表予定の小型ミニバン『Tクラス』のEV版となる。
◆ほぼ量産モデルに近いコンセプトカーが『コンセプトEQT』
すでにメルセデスベンツは、EQTを示唆したスタディモデルとして、『コンセプトEQT』を発表している。コンセプトEQTは、ほぼ量産モデルに近いコンセプトカーだった。
コンセプトEQTは、最大7名の乗員のために充分かつ用途の広いスペースを持つ。メルセデスベンツらしいデザインとアプローチを備えた広々とした荷室も備える。コンセプトEQTは、快適性、機能性、コネクティビティ、安全性を高いレベルで追求しているという。
メルセデスベンツのミニバンには、『Vクラス』がある。このVクラスのノウハウをコンパクトクラスに投入したのが、コンセプトEQTだ。コンセプトEQTの荷室には、電動スケートボードを組み込むこともできる。
◆メルセデスベンツのデザイン哲学「官能的純粋」を導入
コンセプトEQTは、新世代EVのメルセデスEQファミリーとすぐに認識できるデザインを目指した。メルセデスベンツのデザイン哲学、「センシュアルピュリティ(官能的純粋)」も導入する。
フロントには、LEDヘッドライトを備えたブラックパネルが装着されており、星のパターンが輝く。3D効果を持たせたさまざまなサイズの星が、フロントからハイグロス仕上げの21インチアルミホイール、パノラマルーフ、荷室の電動スケートボードなどに配されている。左右のLEDヘッドランプとLEDテールランプをつなぐライトストリップも装備した。これをグロスブラックのボディカラーと組み合わせることにより、コントラストが生まれ、見た目の品質が高まるという。
ボディサイズは、全長4945mm、全幅1863mm、全高1826mm。後ろに向かって細くなるデザインは、車両をより長く見せる効果を発揮する。リアには、垂直なテールゲートとウィンドウを備えており、広い荷物スペースを追求した。
◆インテリアは3列シート
インテリアは、黒と白のコントラストが特徴だ。シートは白いナッパレザーで覆われている。シートのセンターパネルには、リサイクルされたレザーを使用した。インストルメントパネルの上部は、メータークラスターと融合したデザイン。実用的なセミクローズドの収納コンパートメントが、インストルメントクラスターの上部に配置された。
さらに、丸いエアダクトには、グロスブラックの亜鉛メッキトリム加工が施された。タッチコントロールボタン付きのマルチファンクションステアリングホイールを採用する。センターコンソール、ドア、足元を照らすアンビエント照明も装備されている。
3列目シートへの乗降性を高めるために、大きな開口部を備えた両側スライドドアが採用された。2列目シートには、チャイルドシートを3個並べて取り付けることができる。3列目シートを折りたたんだり取り外したりすることにより、積載能力を高めることができる。
◆最新の「MBUX」インフォテインメントシステム
インフォテインメントシステムは、最新の「MBUX(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」だ。このシステムは、タッチ機能付きの自立式センターディスプレイ、ステアリングホイールのタッチコントロールボタン、「ハイ、メルセデス」と呼びかけて起動する音声アシスタントによって操作する。
MBUXは、人工知能(AI)のおかげで、学習する。MBUXは予測機能を使用して、ドライバーが次に何をしたいかを予測できる。たとえば、帰宅途中の金曜日に、定期的に特定の人に電話をかけていると、システムは金曜日の車載ディスプレイに、その人の電話番号を提案する。MBUXに「メルセデスミー・コネクト」を組み合わせると、ライブの交通情報や無線アップデートが得られる。
高解像度のインフォテインメントシステムのメディアディスプレイでは、メインメニューの「EQタイル」が、ディスプレイや設定へのアクセスの中心として機能する。これらには、充電、出発時間、エネルギーフローなどが含まれる。メディアディスプレイは、ナビゲーションや走行モードの操作にも利用できる。メルセデスミー・コネクトと連携して、充電ステーション、航続、充電レベル、天気や交通状況を考慮したルート計画など、EV専用のナビゲーションサービスと機能が用意されている。