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マクラーレンのPHVスーパーカー、『アルトゥーラ』にアートカー

  • 《photo by McLaren》
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マクラーレンオートモーティブは3月1日、新型プラグインハイブリッド(PHV)スーパーカーのマクラーレン『アルトゥーラ』(McLaren Artura)をベースにしたアートカーを英国で発表した。

◆車名に込めた「アート(Art)」と「フューチャー(Future)」のテーマを探求
このアートカーは、活気に満ちたカラフルな抽象的作品で知られる英国を代表するアーティスト、ナット・ボーエン氏とのコラボレーションの一環として制作された。3月31日まで、中東ドバイのMEドバイホテルで開催中の彼女の個展で展示される。

このコラボレーションでは、PHVスーパーカーのアルトゥーラ(Artura)の車名に込められている「アート(Art)」と、「フューチャー(Future)」の2つのテーマを探求することを重視した。

アートカーでは、色の背後にある心理を表す「クロモロジー」を追い求めた。エクステリアには、半透明の樹脂顔料が使用されており、車体が光を反射したり、吸収したりする。これにより、作品が展示空間の一部になるという。ナット・ボーエン氏は、「目標は没入型の体験をもたらし、来場者を瞑想状態に導きながら、色との関係を探求し、発展させること」と語る。

◆3.0リットルV6ツインターボ+モーターで680ps
アルトゥーラには、新開発の3.0リットルV型6気筒ガソリンエンジンを基本にした高性能PHVパワートレインを搭載する。高いレベルのパフォーマンスとドライバーエクスペリエンス、ミドルレンジのEVに匹敵するドライブ機能を併せ持ち、EVモードでは、多くの都市において、日常走行をカバーする航続を備えているという。

コンパクトなV型6気筒ガソリンエンジンは、2個のターボとモーターとの組み合わせにより、軽量なハイ・パフォーマンス・ハイブリッド(HPH)パワートレインを構成する。このパワートレインは、より大排気量のマクラーレンV8 エンジンに匹敵するパフォーマンスを維持しながら、低回転域でのトルクレスポンスの向上により、躍動感あふれる加速を実現するという。ドライサンプ式のアルミ製エンジンは、軽量かつコンパクトで、単体重量は160kg。マクラーレンV8よりも50kg軽く、大幅に短くなり、パッケージングの効率性が高まっているという。

3.0リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力585ps、最大トルク59.6kgmを発生する。モーターは最大出力95ps、最大トルク22.9kgmを引き出す。コンパクトなアキシャルフラックスEモーターは、トランスミッションのベルハウジング内に搭載されており、一般的なラジアルフラックスモーターより小型で電力密度が高いという。

アルトゥーラは、システム全体で680psの最大出力、73.4kgmの最大トルクを獲得する。トランスミッションは8速の「シームレスシフト」。アルトゥーラは、0~100km/h加速3.0秒、0~200km/h加速8.3秒、0~300km/h加速21.5秒、0~400m加速10.7秒、最高速330km/h(リミッター作動)の性能を可能にしている。

◆マクラーレン史上最高の燃費性能
リチウムイオンバッテリーは蓄電容量が7.4kWh。プラグインハイブリッド機能を備えており、標準的なケーブルを使って、2時間半でバッテリー容量の80%を充電できる。

パワートレインの設定は4モードから選択でき、そのうちEモードでは電気のみを使うゼロエミッション走行が、最大30km可能だ。Comfortモードでは、効率性を最大化するため、ストップ&スタートモードの使用を拡張し、40km/h以下ではエンジンを停止。より大きな速度とパワーが求められる際、段階的に利用する。SportとTrackモードでは、低速域のレスポンスと加速のために、電力をよりアグレッシブに使う。ハンドリングモードでは、ドライバーの好みや天候、路面状況に合わせて、ダンパーの硬さとESCの介入の程度を調節することができる。

Eモードの航続を最大30kmとした効果もあって、燃費は17.7km/リットル、CO2排出量は129g/km(WLTP計測)。マクラーレン史上最高の燃費性能という。