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VW『アマロック』、ほぼ量産モデルのスケッチ公開 実車は2022年夏デビュー
フォルクスワーゲンは2月18日、新型『アマロック』(Volkswagen Amarok)のほぼ量産モデルのスケッチを初公開した。実車は2022年夏、デビューする予定だ。
◆表現力豊かなフロントマスクを重視
フォルクスワーゲンのピックアップトラックが、アマロックだ。新型には、多くの新機能が採用される。このセグメントで初となる先進運転支援システム(ADAS)も含まれている。さらに、現行型よりも最低地上高を引き上げて、優れたオフロード性能を追求する。
新設計のインテリアは、快適さ、操作コンセプト、コネクティビティの面で、グローバルな1トンBセグメントのピックアップトラックの基準を新しいレベルに引き上げることを狙う。
エクステリアは、表現力豊かなフロントマスクを重視した。リアの荷台には、車名のロゴを大きくあしらう。現行型と同様、欧州規格の「ユーロパレット」がホイールハウスの内側に収まる設計とした。新型の全長は、現行型に対してプラス約100mmの5350mmに拡大する。全幅もワイド化される。後席乗員足元の空間は拡大しているという。ボディサイズは、現行型よりもおよそ100mm長く、全幅はおよそ40mm以上拡大する。
◆高効率の直噴ターボディーゼル「TDI」エンジン搭載
現行モデルは2010年から生産されており、世界累計販売台数は81万5000台以上に到達する。新型は、2世代目モデルになる。新型は、最新のフォルクスワーゲンのデザイン言語を導入する。インテリアもアップグレードされる予定だ。新型アマロックには、最新のコネクティビティや、高品質のコックピットが搭載される。フォルクスワーゲンによると、新型はセグメントにおいて、これまで見られなかった革新性が特長になるという。
新型のパワートレインに関しては、高効率の直噴ターボディーゼル「TDI」エンジンを引き続き採用する。将来的には、パワフルなV型6気筒TDIエンジンなど、世界のそれぞれの市場に最適なパワーユニットが追加される予定だ。
現行モデルのTDIエンジンは、2ステージツインターボバージョンの場合、最大出力163ps、最大トルク40.8kgmを引き出す。TDIのシングルターボバージョンは、最大出力122ps、最大トルク34.7kgmを発生する。駆動方式は市場の嗜好に合わせて3種類が設定され、FR、切り替え式4WD、フルタイム4WDとなる。2種類の4WDは「4MOTION」となる。新型では市場に応じて、ディーゼルエンジンだけでなく、ガソリンエンジンもラインナップしていく。
◆フォードモーターとの提携を生かして共同開発
フォルクスワーゲングループとフォードモーターは2020年6月、戦略的提携を結んだ。戦略的提携は、両社の競争力を強化し、世界的な顧客ニーズによりよく応えるのが狙い。両社はこの戦略的提携を受けて、複数の新プロジェクトを立ち上げた。
そのひとつが、フォードモーターが開発した中型ピックアップトラックの『レンジャー』新型をベースにしたフォルクスワーゲン車を、フォルクスワーゲン商用車ブランドが、新型アマロックとして、2022年から欧州など一部の市場に投入するというものだ。
新型アマロックには、「クリアフォルクスワーゲンDNA」を採用する。フォードモーターは2021年11月、新型フォードレンジャーを発表した。新型アマロックは、この新型レンジャーと車台などを共有する。両車の外観はフロントマスクなどが異なり、フォルクスワーゲンの最新デザイン言語をエクステリアに導入している。
フォルクスワーゲンコマーシャルビークルのオールラウンダーとして、新型アマロックには、強さとパワーを明確に表現することを目指す。フォルクスワーゲンのDNAが、エクステリアとインテリアの両面に明確に表現される予定だ。さらに、オフロード走行向けの高度な機能も備える。
新型アマロックは、多様性とオフロード性能を重視している。オーストラリアとヨーロッパのチームによって開発された新型アマロックは、フォードモーターの南アフリカ・シルバートン工場で、2022年から生産される予定、としている。