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ポルシェ タイカン 最強、761馬力の「ターボS」…フォーミュラEのセーフティカーに

  • 《photo by Porsche》
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ポルシェは1月18日、EVスポーツの『タイカン』(Porsche Taycan)が、新しいフォーミュラEのセーフティカーに起用されると発表した。

◆フォーミュラEに参戦する11チームの色を車体に
セーフティカーは、タイカンの最強グレードの「ターボS」をベースに、セーフティカーとして必要な装備が追加された。各種ライトやマレリのロガーシステム用のワイヤーハーネスに加えて、6点式シートベルトを備えたロールケージ、レーシングバケットシートを装備した。フラッシュライトは、バンパーに組み込まれる。消火器や最新の通信システムも装備されている。

車体には、フォーミュラEに参戦する11チームのすべての色と、FIA(国際自動車連盟)、フォーミュラEのコーポレートカラーをまとう。これは、フォーミュラEとオールエレクトリックモーターレースの未来に向けてのコミットメントを表現しているという。同時に、多様性やコミュニティなどの社会的価値観も視覚的に表した。 ゼッケンナンバー22番は、今シーズンのフォーミュラEに出走する22人のドライバーのパフォーマンスを示している。

タイカンのセーフティカーは1月28~29日、サウジアラビアのディルイーヤで開催されるフォーミュラEのオープニングラウンドにおいて、デビューする予定だ。

◆0-100km/h加速2.8秒で最高速は260km/h
タイカンは4ドア、4セパレートシートを備えた新世代のEVスポーツカーだ。タイカンは、非常に効率的な電気モーターを、フロントアクスルとリアアクスルに1基ずつ搭載し、4輪を駆動する。電気モーター、トランスミッション、パルス制御インバーターは、コンパクトなドライブモジュールに一体設計された。

リアアクスルには、2速トランスミッションを搭載する。1速は静止状態からの発進時に、鋭い加速を可能にする。ロングレシオの2速は、高い効率と同時に、高いエネルギー残量を追求する。2速は、高速走行時にも適用される。

最上位グレードの「ターボS」は、ローンチコントロールとの組み合わせで、最大761psのオーバーブースト出力を発生する。0~100km/h加速は2.8秒、最高速は260km/hだ。

◆1回の充電での航続は最大412km
電圧は、通常のEVの400Vではなく、800Vのシステム電圧を備えている。これにより、高出力充電ネットワークの直流(DC)を使って、およそ5分で最大100kmの航続に必要な電力を充電できる。パフォーマンスバッテリー+リチウムイオンバッテリーの蓄電容量は、最大93kWh。バッテリー容量を80%まで充電するのに必要な時間は、出力270kWの急速チャージャーで22分30秒だ。自宅などでは、最大11kWの交流(AC)で充電できる。1回の充電での航続は、ターボSの場合、最大412kmに到達する。

ドライビングモードは、「レンジ」、「ノーマル」、「スポーツ」、「スポーツプラス」の4種類だ。加えて、「インディビジュアル」モードでは、個々のシステムを必要に応じて設定できる。

ポルシェ4D シャシーコントロールは、全てのシャシーシステムをリアルタイムで分析し、同期させる。シャシーシステムには、「PASM」(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメントシステム)電子制御ダンパーコントロールを含む3チャンバーテクノロジーを採用したアダプティブエアサスペンション、「PTV Plus」(ポルシェ・トルク・ベクトリング・プラス)を含む「PDCC Sport」(ポルシェ・ダイナミック・シャシー・コントロール・スポーツ)、電気機械式ロール抑制システムが含まれる。また、日常走行でのブレーキ操作のおよそ90%が、油圧式ホイールブレーキを作動させることなく、電気モーターのみによって行われる、としている。