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フィアット パンダ に新型コロナやエイズ医療支援の「RED」…欧州発表

  • 《photo by Fiat》
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フィアットは1月10日、欧州仕様の『パンダ』に「RED」(Fiat Panda RED)を設定すると発表した。

◆ロックバンド「U2」のボノらが立ち上げた「RED」と協力
REDは、ロックバンド「U2」のボノと、NGOの「DATA」のボビー・シュライバーが立ち上げたもので、2006年1月、スイスで開催された世界経済フォーラムで設立が発表された。各メーカーが、「プロダクトRED」と命名された共通ブランドの商品を開発し、販売することにより、その収益の一部を世界エイズ・結核・マラリア対策基金に寄付する。これにより、アフリカのエイズ対策プログラムを支援している。

現在までに、REDはグローバルファンドとして約7億ドルを集め、2億2000万人以上の人々を支援してきた。今回、フィアットはREDと協力。『パンダRED』の販売によって集められた資金は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染拡大が最も深刻な地域で医療システムを拡充し、救命プログラムを支援するために使われる予定だ。フィアットの REDシリーズは、「地球とその人々を保護する」という共通のメッセージを持つRED車になるという。

◆赤いボディカラーに海洋プラスチックをリサイクルした内装素材
フィアットパンダREDは、『シティクロス』がベースだ。ボディ、ドアミラーカバー、アルミホイールのセンターキャップなどを、赤色で仕上げた。センターピラーには、赤いREDのロゴマークをあしらう。ボディカラーは、パッションレッド以外も選択できる。

インテリアは、シートに海から回収されたプラスチックをリサイクルした素材の「Seaqual」を使用した。ブラック基調のシートには、FIATのロゴと赤いステッチが配される。フロアマットには、REDの赤いロゴを添えた。

パンダREDには、ウイルスやバクテリアに効果的なエアフィルターを装備した。ステアリングホイール、シート、トランクなどの内装部品の表面には、抗菌処理が施されている。ハンドサニタイザーディスペンサーと専用のキーカバーなどをセットしたウェルカムキットが付属する。

◆パワートレインはマイルドハイブリッド
パワートレインは、マイルドハイブリッドだ。最新の1.0リットル直列3気筒ガソリン「FireFly」エンジン(最大出力70hp/6000rpm、最大トルク9.4kgm/3500rpm)に、12ボルトの「BSG」(ベルト一体型スタータージェネレーター)、電気モーター、リチウムイオンバッテリーを組み合わせる。

BSGシステムはエンジンに直接取り付けられており、補助装置もベルトによって駆動する。BSGは、ブレーキおよび減速中のエネルギーを回収し、蓄電容量11Ahのリチウムイオンバッテリーに蓄える。この電力はピーク時に3.6kWの出力を発揮し、加速時などにエンジンをアシストする。

トランスミッションは6速MT、駆動方式はFFとした。この6速MTは、郊外での燃費を向上させる専用ギア比が採用される。このエンジンには、ストップ&スタートモードが付く。30km/h以下の低速域では、エンジンを停止できる。ハイブリッドシステムに関する情報を表示するモニターには、ドライバーにそのことを知らせる。ストップ&スタートモードは、エンジンをスムーズに再始動する。

高速道路などでの低負荷走行時に、エンジンを停止するコーストモードも採用した。リチウムイオンバッテリーがすべてのサービスに電力を供給し、ドライバーが車両を完全に制御できるようにした、としている。