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フィアット 500 新型はEV、航続は320km…CES 2022出展へ
フィアット(Fiat)は12月21日、米国で2022年1月5日に開幕するCES 2022に、EVの新型『500』(日本名:『500e』に相当)を出展すると発表した。
◆出力85kWの急速充電システム
新型500の欧州仕様車には、主力の「パッション」グレードに最大出力118hpを発生するモーターを搭載する。動力性能は、0~100km/h加速が9秒で、最高速は150km/h(リミッター作動)となる。
リチウムイオンバッテリーは、蓄電容量が42kWhに大容量化された。これにより、1回の充電での航続は、WLTPサイクルで320kmに到達する。市街地のみを走行した場合の航続は、最大で460kmに届くという。
充電を最適化するために、出力85kWの急速充電システムが搭載されており、短時間で充電できる。例えば、日常の足としては充分な50kmを走行するために必要な電力は、5分間で充電することが可能だ。急速充電器を使えば、35分でバッテリー容量の80%まで充電できる。
◆最大の航続を追求する「シェルパ」モード
「e-Mode」セレクターを使用して、「ノーマル」、「レンジ」、「シェルパ」の3種類の走行モードが切り替えられる。このうち、ノーマルモードは内燃エンジン搭載車にできる限り近づけた設定となる。
シェルパは、目的地に確実に到達できるよう、電力消費量を最適化するモードだ。このモードは、複数の車両コンポーネントを制御して電力消費量を最小限に抑え、ナビゲーションシステムで設定した目的地、または最も近い充電ステーションへ確実に到達できるようにする。この走行モードは最高速を80km/hに抑え、アクセルレスポンスを調整し、空調コントロールシステムやシートヒーターなどもオフにして、エネルギー消費量を抑制する。
レンジモードでは、ワンペダルドライブが可能だ。このモードでは、ほぼアクセルペダルの操作だけで、走行できる。アクセルペダルを足から離すだけで、通常の内燃エンジンが生み出すエンジンブレーキよりも、強力な制動力が発生する。その減速度は、ブレーキペダルを踏んだ時に近い感覚だ。車両を完全に停止させるためには、ブレーキペダルの使用が必要だが、日常走行のほとんどの場面において、アクセルペダルだけで走行することができるという。
◆「UConnect5」インフォテインメントシステム
インテリアには、7インチの画面を備えた新しい「UConnect5」インフォテインメントシステムを搭載する。新しいユーザー体験を実現するために開発されたこのシステムは、使いやすく簡単で直感的で、幅広いカスタマイゼーションを実現する「Android Automotive」オペレーティングシステムを採用する。
例えば、車両機能やアプリの表示方法はウィジェット経由で調整できる。Apple「CarPlay」とグーグル「Android Auto」は、ワイヤレスで利用することが可能だ。UConnect 5は、テレマティック ボックスモジュールとエマージェンシーコール機能を組み合わせて、顧客に数多くの接続サービスを提供する。
スマートフォンの高速ペアリング機能を採用する。ドアが開くと、スマートフォンは5秒で車両と接続される。充電にケーブルは必要ない。オプションで、ドライバーの横にあるセンターコンパートメントのワイヤレス充電パッドにスマートフォンを置くだけで、ワイヤレス充電できる、としている。