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シトロエンが車台のみのEV提案、次世代モビリティサービス向け…CES 2022で発表へ
シトロエン(Citroen)は12月21日、米国ラスベガスで2022年1月に開催されるCES 2022において、『スケート・モビリティ・コンセプト』を初公開すると発表した。
◆電気モーターを内蔵した球面タイヤで全方位に移動
シトロエンは、次世代モビリティテクノロジーの共通車台として、スケート・モビリティ・コンセプトを開発した。
スケート・モビリティ・コンセプトは、提携先のサービスに応じて、それぞれの用途に適したモビリティツールとして開発された。スケート・モビリティ・コンセプトの上に「サービスポッド」を袈装し、専用道路を走ることで、都市中心部をスムーズかつ適切に移動することができる。バッテリー、電気モーター、レーダーやレーザーなどを搭載しており、モーター駆動により自動運転で走行する。市街地での移動に特化しており、最高速は25km/hに制限されている。
スケート・モビリティ・コンセプトには、「PHC(プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)」を装備した。これにより、移動中の快適な乗り心地を追求する。グッドイヤーが開発した「Eagle360」タイヤは全方向性で、小型の電気モーターを内蔵した球面タイヤで構成されている。このタイヤにより、車体を360度、自由に移動させることが可能になるという。
なお、スケート・モビリティ・コンセプトはオープンソースで、シトロエン専用の技術インターフェースを遵守すれば、誰もがサービス部分のサービスポッドを開発することが可能という。
◆移動ホテルのような快適さを備えたサービスポッドも
スケート・モビリティ・コンセプトを車台として、その上に載せるサービスポッド3種類が提案されている。「Sofitel En Voyage」、「Pullman Power Fitness」、「JCDecaux City Provider」の3種類のサービスポッドにはそれぞれ、新しい専用サービスが組み合わされている。
Sofitel En Voyageは、アットホームな雰囲気を楽しみつつ、外部との開放的なつながりを感じることができる空間を目指した。2~3人乗りのこの乗り物では、乗り心地とサービスを享受しつつ、ラグジュアリーな雰囲気に満たされながら移動することができるという。
このサービスポッドは、フランスに拠点を置くアコーホテルズの最上級ホテルチェーン「ソフィテル」に宿泊する顧客を対象にしている。顧客はホテルに滞在中、そして街中への移動をするにあたり、特別なおもてなしを体験できる。フランスならではの洗練されたサービスを、移動時間でも体験することができる、と自負する。
◆車内で運動したエネルギーで車載バッテリーを充電できるサービスポッドも
Pullman Power Fitnessは、空間内の照明の調光機能付きのガラス張りのバブル状のアヴァンギャルドな空間とした。ここでは、スポーツ、音楽、照明の3つの要素を組み合わせた独特の体験を可能にする。ここでジムをしたい場合、ホログラフィースクリーン上でデジタルコーチングを受けることができる。同時に、運動中に設定ルート情報を得ることができる。車内でトレーニングをすることで得られた運動エネルギーによって、スケート・モビリティ・コンセプトのバッテリーを充電できる。
従来の公共移動手段の延長となるのが、JC Decaux City Providerで、市街地の移動用に提案された乗り物だ。タイムレスで素朴なデザイン、純粋な形に仕上げられ、車内のコンフォートも追求している。明るいオープンスペースには最大5名が乗車できる。車内スペースでは乗客の安全確保のための手すりが用意され、ポータブル機器を充電するUSBポートが装備された。2つのスクリーン上には、車内と車外の地図が表示される。