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三菱電機、乗員モニタリング技術とヘッドライト配光制御技術搭載のコンセプトカー「EMIRAI xS Drive」開発…CES 2022
三菱電機は、車内の乗員モニタリング技術とヘッドライトの配光制御技術を搭載したコンセプトカー「EMIRAI xS Drive」を開発。2022年1月5日から8日に米国ラスベガスで開催される世界最大級のデジタル技術見本市「CES 2022」に出展する。
三菱電機はこれまで、安心・安全な次世代のクルマ社会を実現するコンセプトカー「EMIRAI」シリーズを開発してきた。今回、2019年に開発した「EMIRAI S」の Shared、Service、Safety の概念をさらに進化(next)・拡張(extension)させ、各技術をより具体化した「EMIRAI xS Drive」を開発。同社独自技術を駆使した、ドライバーだけでなく同乗者も含めた乗員モニタリング、ヘッドライトの配光制御で安心・安全な車移動を提案する。
EMIRAI xS Driveは、車内に設置した近赤外線カメラによるドライバーの顔情報(目や口の開き度合など)に加えて、眠気を我慢する表情や多様な生体情報(脈拍数・呼吸数など)を組み合わせて解析することで、ドライバーの覚醒度低下状態や体調急変を検知する。近赤外線カメラを用いた脈拍計測技術は、ドライバーモニタリングシステム(DMS)の高精度なフェイストラッキング技術に加え、車両振動や外光変化の中でも脈拍による微小な肌の輝度変化をとらえる画像処理技術により、車内環境にても安定かつ高精度に脈拍数を計測。これらの生体情報を組み合わせ、見た目ではわかりづらいドライバーの内面状態を推定し、覚醒度低下状態や体調急変を高精度に検知することで、休憩の提案や緊急時に自動で車両を路肩に停止させるなど、事故の予防に貢献する。
また、近赤外線カメラと電波センサーを組み合せることで、乗員の有無や体格を検知し、幼児のみが車内に取り残されているかどうかを判定する。近赤外線カメラは、乗員の顔の位置や上半身の骨格点を検出することで、乗員の体格を高精度に判定。電波センサーは、電波の反射・透過する性質を利用した信号処理により、近赤外線カメラの死角になる毛布に包まれた幼児や座席足元に隠れた幼児も検知できる。この近赤外線カメラと電波センサーを組み合わせたセンサーフュージョン処理により、幼児置き去り検知の高精度化を実現する。
また、さまざまなADAS機器と連携し、ドライバーの見たい方向や気づいていない危険性のある方向をヘッドライトで照らすことで、夜間運転時のドライバーの不安を取り除き、安心・安全な運転を支援する。例えば、高精度ロケータ(HDL)と連携することで、道路のカーブ形状や勾配情報に合わせて、進行方向を常に明るく照射。DMSと連携し、ドライバーが注目した方向を明るく照射する。また、ドライバーが気づいていない危険性のある方向へスポットライトを照射して注意を促す。さらに、カメラやミリ波レーダーなどの車外向けセンサーが検知した前方障害物や追い越し車両を、路面へのライティング表示と3D音像制御による警告音で通知。ドライバーは視線移動なしで直感的に危険を認知できる。