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三菱、米国進出40周年… アウトランダー 新型にアニバーサリーエディション設定へ
三菱自動車(Mitsubishi Motors)の米国部門は12月8日、米国進出40周年を迎えた、と発表した。
◆1981年に現地法人を設立し三菱車の販売を開始
三菱自動車が、正式に米国市場に進出したのは1981年。それ以前は、クライスラー(当時)との提携を生かして、ダッジブランドから三菱車が販売されていた。1981年、三菱自動車はカリフォルニア州ファウンテンバレーにMitsubishi Motor Sales of Americaを設立した。全米70のディーラーネットワークを通じて、三菱車の販売を開始した。
1986年、本社をカリフォルニア州サイプレスのグリーンフィールドに移転した。広大な敷地には、販売、マーケティング、企画、物流、デザイン、研究開発、部品部門など、三菱自動車の米国事業が集約された。
2019年半ばには、カリフォルニア州サイプレスから、テネシー州フランクリンに本社を移転した。2020年4月には、北米新本社を開業し、150人以上を新規に雇用した。この時点で、米国内の約330のディーラーネットワークを通じて販売した累計台数は、約550万台に到達している。
◆日本向けにはない2.5リットルの内燃エンジン仕様の新型アウトランダー
創業40周年を迎えた同社は、新型『アウトランダー』に特別なアニバーサリーエディションの設定を計画している。専用の機能やエンブレムなどを装備し、特別な価値を提供するという。
新型では、エンジニアリングのベースを一新した。ルノー日産三菱アライアンスが新開発したプラットフォームに、PHEV専用車となった日本向けにはない内燃エンジン仕様として、2.5リットル直列4気筒ガソリンエンジンを搭載する。最大出力は181hp/6000rpm、最大トルクは25kgm/3600rpm。最大出力は従来型に対して8.9%引き上げながら、燃費は2.6%改善しているという。トランスミッションは8速スポーツモード付きのCVTだ。
新開発の「ドライブモードセレクター」により、6種類のモードが切り替えられ、パフォーマンスとグリップを走行条件に合わせて調整し、オンロードとオフロードのパフォーマンスを追求している。4WDモデルだけでなく、2WDモデルにもドライブモードセレクターが装備された。2WDモデルでは5種類のモードから選択できる。
新型のコンセプトは、「威風堂々」。この威風堂々に基づいて、大幅にアップグレードされたスタイリング、ロードパフォーマンス、高い品質を備えた信頼性の高いSUVに仕上げているという。エクステリアは、筋肉質なフェンダー、大胆なプロポーション、18インチアルミホイール(20インチはオプション)などを備える。ブランドの新世代「ダイナミックシールド」フロントマスクと新デザイン言語も、新型に最初に取り入れられた。
◆2022年の後半には新型アウトランダーPHEVを米国導入
2022年の後半には、新型『アウトランダーPHEV』を米国市場に導入する。新型には、前後それぞれに1基ずつ駆動用モーターを搭載する最新のツインモーター4WDを採用する。モーターならではの高い応答性や、前後モーターを高い精度で制御できるという利点を生かし、前後輪の駆動力を路面状態や運転状況に応じて最適に配分する。
これに、車両運動統合制御システムとして、ラリーから派生した三菱独自のS-AWCを組み合わせ、走る、曲がる、止まるという運動性能を追求する。S-AWC は、「スーパー・オール・ホイール・コントロール」の略だ。「アクティブスタビリティコントロール(ASC)」やABSに加えて、ブレーキで左右輪を制御する「アクティブヨーコントロール(AYC)」を統合制御した三菱自動車独自の四輪制御技術となる。
最新のS-AWCは、従来は前輪のみだった左右輪のブレーキ制御を、後輪にも追加する。これにより、従来よりも前輪への負担を軽減し、四輪のタイヤ能力をバランスよく引き出すことが可能になる、としている。