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トヨタ タンドラ 新型、生産開始…ハイブリッドは2022年春から
トヨタ自動車の米国部門は12月3日、新型『タンドラ』(Toyota Tundra)の生産を米国テキサス州の「トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・テキサス」で開始した。ハイブリッドの生産開始は、2022年春を予定している。
◆「テクニカルマッスル」を掲げる外装デザイン
エクステリアは、トヨタ自動車の北米デザインスタジオ、「Calty Design Research」によって設計された。Caltyのデザイナーは、新型タンドラの外装において、タフさとパフォーマンスを視覚的に強調することを狙った。タンドラのオーナーの中心層が好むアウトドアライフスタイルに敬意を払いながら、まったく新しいモダンなトラックのデザインテーマとして、「テクニカルマッスル」が掲げられた。
デザインは、筋肉質で彫りの深いアスレチックデザインが特長だ。フロントには大型グリルが装着されており、押し出しの強い表情を演出している。最も強力でタフ、かつ洗練された外観のフルサイズピックアップトラックを目指したという。
トラックの荷台には、新しいシート成形コンパウンド構造を導入した。荷台には強化アルミ製クロスメンバーを使い、軽量かつ高剛性に仕上げられた。シート成形コンパウンド構造による荷台は、従来のスチールデッキと比較して、衝撃によるへこみ、錆に対する保護性能を引き上げる。テールゲートは軽量構造とし、従来型と比較して重量を20%削減した。すべてのモデルに、キーによるスイッチ操作でテールゲートを開けられるテールゲートリリースが標準装備されている。
◆最新のトヨタオーディオマルチメディアは従来型の5倍の処理能力
インテリアにも、テクニカルマッスルが反映された。Caltyは、競合する多くのピックアップトラックの垂直レイアウトではなく、新型に水平レイアウトを選択した。これは、インストルメントパネルとセンターコンソールをインテリアレイアウトと調和させるという設計目標に沿うものという。プレミアムな素材は、とくに乗員が触れる機会の多い部分に導入されており、ダッシュボード全体やドア、その他のエリアにパッドが採用されている。
従来型の5倍の処理能力を備えた最新のトヨタオーディオマルチメディアシステムは、ダッシュボード中央に8インチタッチスクリーンを配置する。オプションで14インチタッチスクリーンが選択できる。また、スマートフォンやタブレット端末と同じピンチ機能やズーム機能が利用できる。冬季に手袋を着用した乗員に配慮して、オーディオのボリュームスイッチは大きくて握りやすいダイヤル式とした。ワイヤレスのApple「CarPlay」とグーグル「AndroidAuto」に対応している。
「トレーラーバックガイダンス」は、キャンピングカーなどのトレーラーを牽引する際の操作を支援し、「ストレートパスアシスト」は、新型タンドラとトレーラーが後退時、くの字に折れ曲がることのないように設計されている。オプションの360度カメラは、新型とトレーラー周囲の視認性を引き上げる。トヨタの一体型トレーラーブレーキコントローラーと接続すると、ブラインドスポットモニターによって、トレーラーの死角も認識できるという。
◆従来型の5.7リットルV8から3.5リットルV6ツインターボにダウンサイズ
排気量3445ccのV型6気筒ガソリンツインターボエンジンが標準設定される。このV6ツインターボエンジンは85.5mmのボアと100mmのストロークを持ち、デュアルVVTiシステムを備えている。ターボチャージャーの温度上昇を抑える水冷式インタークーラーも採用した。このV6ツインターボエンジンは、最大出力389hp、最大トルク66.3kgmを獲得する。
また、新型に用意されるハイブリッドの「i-FORCE MAX」にも、このV6ツインターボエンジンを採用する。新しいi-FORCE MAXは、排気量3445ccのV型6気筒ガソリンツインターボエンジンに、モーターを組み合わせる。モーターは、エンジンと10速オートマチックトランスミッションの間にレイアウトされた。モーターは、10速ATを介して、パワーを効率的に伝達する。エンジンの始動、EVモード走行、電気アシスト、エネルギー回生は、ハイブリッドコンポーネントを通じてのみ行われる。
新しいi-FORCE MAXパワートレインは、最大出力437hp/5200rpm、最大トルク80.6kgm/2400rpmを獲得する。従来型の「iForce」の5.7リットルV8から、エンジン排気量をおよそ2.2リットル縮小。それでいて、2個のターボとモーターにより、パワーは56hp、トルクは25.1kgm引き上げられている。