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シトロエンのPHV、EV走行をドライバーにうながすシステム搭載
シトロエンは12月2日、欧州で2022年に発売予定の『C5 X』(Citroen C5 X)のプラグインハイブリッド車(PHV)に、「プラグインリマインダー」を採用すると発表した。
◆ユーザーに充電を促しEVモードでの走行を増やすのが狙い
プラグインリマインダーは、車両が定期的に充電されていない場合、車載ディスプレイを通じて、ドライバーに通知するシステムだ。ユーザーがPHVのパフォーマンスを最適化し、環境への影響をさらに減らすのに貢献することを目的としている。
プラグインリマインダーのシステムは、走行距離やバッテリーの充電状態、充電回数を分析するオンボードコンピューターによって作動する。通知は車載タッチスクリーンに表示される。まず、車両が充電されていない状態で5日間、または10回走行した場合、ソフトウェアが車載タッチスクリーンに通知を行う。さらに、車両が30日間充電されていない場合、1日に通知が2回届く。
シトロエンの最新のデータによると、PHVユーザーの40 km以下の移動の55%はEVモードのみで行われている。また、52%の顧客は走行100kmごとに、1回または2回車両を充電しているという。
◆EVモードは最大およそ50km
PHVパワートレインは、エンジンが直噴1.6リットル直列4気筒ガソリンターボで、最大出力180hpを発生する。エンジンと8速ATの間にレイアウトされるモーターは、最大出力110hp、最大トルク32.6kgmを引き出し、システム全体で225hpのパワーを獲得する。
バッテリーは蓄電容量12.4kWhのリチウムイオンだ。EVモードでは、最大50km以上をゼロエミッション走行できる。EVモードの最高速は135km/hとした。自宅や職場、公共の充電ポイントで充電すれば、1週間 EVモードだけで走行することも可能、と自負する。PHVでは、日常的に eコンフォートモードとエレクトリックモードでの走行を組み合わせることにより、室内の静粛性をさらに高めることができるという。
C5 XのPHVでは、さらに一歩進んだ制御を実現する「シトロエン・アドバンスト・コンフォート・アクティブ・サスペンション」を搭載している。3つのモードから選べるサスペンションコントロールシステムは、「プログレッシブ・ハイドロリック・クッション」の効果を高める。走行中のダンピングを弱めるとともに、コーナリング中には効率的なサスペンションの動きを追求した。シトロエンによると、路面の上をまるで飛んでいるかのようなフィーリングを実現しているという。
◆12インチのHDタッチスクリーン
C5 Xには、コネクティビティを重視したシトロエンの新開発インフォテインメントインターフェース「My Citroen Drive Plus」を採用した。12インチHDタッチスクリーン、4つのUSB Type-Cソケット、ワイヤレススマートフォン充電を備え、クラウドを介してリアルタイムに更新され、スマートフォンをコードで接続しなくてもミラースクリーンが表示される。タブレット端末と同等の環境を実現しているという。
カスタマイズ、お気に入りの表示設定、ホーム画面のウィジェットなど、タッチスクリーンのタブレットのようなインターフェースを採用している。このシステムには、音声認識機能も搭載されており、パーソナルアシスタントのように作動するという。
拡張ヘッドアップディスプレイは、フロントガラスに映し出されるフルカラーの大型ヘッドアップディスプレイで、AR(拡張現実)テクノロジーを導入している。ドライバーは、速度から電話、ナビゲーションまで、道路から目を離すことなく、必要な情報を得ることができるという。
◆レベル2に相当する部分自動運転が可能
レーダー、カメラ、センサーなどのデバイスを活用して、レベル2に相当する部分自動運転を可能にする先進運転支援システム(ADAS)を採用する。アダプティブ・クルーズ・コントロールとストップ&ゴーを組み合わせた「ハイウェイ・ドライバー・アシスト」や、「レーン・キーピング・アシスト」では、ドライバーに代わって、車両が速度や進路をコントロールしてくれる。
この他、ロングレンジブラインドスポットディテクション、後退時の危険を検知するリアクロストラフィックアラート、タッチスクリーンタブレットに外部環境を表示して操作を容易にするトップ360ビジョン、キーを持ったドライバーが車両に近づいたり離れたりするだけで、自動的にドアをロック&アンロックするプロキシミティハンズフリーアクセス&スタートなどを備えている。