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トヨタ『アイゴX』に「スパイシー」仕様、ベージュとブルー…2022年欧州発売へ
トヨタ自動車(Toyota)の欧州部門は11月5日、新型Aセグメントクロスオーバー車の『アイゴX』に、「ジンジャー」と「ジュニパー」を設定し、2022年に欧州市場で発売すると発表した。
◆スパイシーのテーマを反映させた「ジンジャー」と「ジュニパー」
アイゴXは、「スパイシー」を開発テーマに掲げている。このスパイシーを反映させたアイゴXのグレードが、ジンジャーとジュニパーだ。
ショウガを意味するジンジャーグレードでは、ボディカラーがショウガを連想させるベージュで塗装された。一方、リアゲートやリアフェンダーは、ブラックで仕上げる。トヨタによると、冒険の精神と温かみのある色合いを表現しているという。
ジュニパーは針葉樹で、その青い実のジュニパーベリーは、ジビエ料理のスパイスとして用いられる。このジュニパーベリーの青い実をモチーフに、アイゴXのジュニパーグレードは、車体を専用のブルーで塗装した。このブルーは、微妙な赤みを帯びた色調を加えながら、氷のような涼しさを演出することを目指したという。
◆「トヨタ・スマート・コネクト」とスマホアプリの「MyT」
アイゴXには、最新のフルLEDライトテクノロジーを導入する。デイタイムランニングライトとウインカーは、光で囲まれた2本のライトパイプで構成されている。すべての照明モードで、アイゴXの個性を強調しているという。アイゴXのフロントのデザインでは、ヘッドライトが重視されており、自信を持った表情を演出した。トヨタのデザイン言語の「キーンルック」を採用している。
アイゴXでは、「トヨタ・スマート・コネクト」やスマートフォンアプリの「MyT」を介して、コネクティビティを追求している。トヨタ・スマート・コネクトは、大型の9インチ高解像度タッチスクリーンディスプレイ、アンビエントライト、ワイヤレス充電をセットし、ユーザーにシームレスなサービスを提供する。スマートフォンアプリのMyTアプリを使用すると、ユーザーは運転スタイルの分析、燃料残量、各種警告、車両の追跡など、さまざまな機能が利用できる。
トヨタの最新のマルチメディアシステムは、クラウドベースのナビゲーションが可能で、常時接続のサービスを通じて、最新のルート情報を表示する。新しいサービスは、無線アップデートによって車両にインストールされる。このため、新しいソフトウェアやコネクトサービスは、無線更新で自動的に使えるようになる。トヨタ・スマート・コネクトは、グーグル「AndroidAuto」やApple「CarPlay」を通じて、有線と無線のスマートフォン接続を可能にしている。
◆トヨタのAセグ初の「セーフティセンス」標準化
アイゴXは、トヨタのAセグメントモデルで初めて、「トヨタセーフティセンス」を標準装備した。最新のトヨタセーフティセンスは、単眼カメラセンサーにミリ波レーダーを組み合わせており、車両検出機能を備えた「プリコリジョンシステム(PCS)」が、従来よりも早く作動するようになった。
また、アイゴXには、昼夜の歩行者検出、昼間のサイクリスト検出、衝突被害軽減サポート、インテリジェントアダプティブクルーズコントロール、レーントレースアシスト、緊急ステアリングアシストが採用された。
さらに、アイゴXでは、衝撃吸収ボディ構造など、パッシブセーフティが強化された。これにより、オールラウンドな安全性を確保している、と自負する。
◆1.0リットル直3エンジン搭載で目標燃費は21.3km/リットル
アイゴXは、経済的なパフォーマンスを最大化するように設計されている。たとえば、アイゴXには、欧州AセグメントやBセグメントの車両の中で、最も軽量なホワイトボディを実現した。これが、優れた燃費を実現するのに貢献するという。
フロントバンパーとホイールアーチモールは、空気の流れをタイヤの少し外側に導き、フロントとサイド周りの乱気流を低減させて、燃費性能を追求した。後輪のアーチモールディングは、通過する空気の流れをタイヤから遠ざける効果を発揮するという。
アイゴXのパワートレインは、1.0リットル直列3気筒ガソリンの「1KR-FE型」エンジンだ。欧州の排出ガス規制に対応するように改良されており、高い信頼性とパフォーマンスを実現しているという。目標燃費は21.3km/リットル、目標CO2排出量は107g/km、としている。