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スズキ ジムニー 新型、新開発1.5エンジンで燃費追求 2019年1月欧州発売へ

◆日本のジムニーシエラに相当

スズキの欧州部門は11月20日、新型『ジムニー』(Suzuki Jimny)を2019年1月、欧州市場で発売すると発表した。軽自動車規格の存在しない欧州では、日本向けの新型『ジムニーシエラ』とほぼ共通仕様になる。

新型の特徴は、新開発の1.5リットルエンジンの搭載だ。先代の1.3リットルエンジンを置き換える。「K15B」と呼ばれる新開発の1.5リットル直列4気筒ガソリンエンジンは、最大出力101ps、最大トルク13.3kgmを発生する。トランスミッションは5速MTまたは4速ATを組み合わせた。最高速は5速MT車が145km/h、4速AT車が140km/h。エンジン単体重量を15%減らした軽量構造とし、燃費性能を追求する。

◆伝統のラダーフレーム、設計は新開発

新型では、ラダーフレーム、FRレイアウト、副変速機付パートタイム4WD、3リンクリジッドアクスル式サスペンションというジムニーの伝統を継承した。ラダーフレームは新開発。Xメンバーと前後にクロスメンバーを追加したことにより、ねじり剛性を先代比でおよそ1.5倍に引き上げた。新型のボディサイズは、全長3480mm、全幅1645mm、全高1725mm、ホイールベース2250mm。先代に対して30mm長く、45mmワイド、20mm背が低い。

エンジンを縦置きに配したFRレイアウトは、エンジンをフロントタイヤより後方に配置し、厳しい悪路走行に有効な対障害角度を確保した。悪路走破性に優れる機械式副変速機付きパートタイム4WD の「ALL GRIP PRO」を採用する。路面状況に合わせて2WDと4WDを任意で切り替えて走行できる。4WDは4H(高速)、4L(低速)のモードに切り替えが可能で、4Lは通常の約2倍の駆動力を発揮し、急な登坂路や悪路の走破性を高める。3リンクリジッドアクスル式サスペンションは、独立懸架式サスペンションに比べ、凹凸路で優れた接地性と大きな対地クリアランスを確保した。さらに堅牢な構造により過酷な使用環境にも耐える信頼性を追求する。

◆ブレーキLSDトラクションコントロールを採用

新型には、走破性能を高める電子制御のブレーキLSDトラクションコントロールを採用する。4L(低速)モード走行時、エンジントルクを落とすことなく、空転した車輪にだけブレーキをかけることで、もう一方の車輪の駆動力を確保し、高い脱出性能を実現する。坂道発進時に役立つ「ヒルホールドコントロール」と、下り坂でブレーキを自動制御することで、車両の加速を抑える「ヒルディセントコントロール」も装備した。悪路走行時のステアリングへのキックバックを低減し、高速走行時の振動を減少させるステアリングダンパーも新採用した。車体とラダーフレームをつなぐボディーマウントゴムを新設計して、乗り心地を改善し、優れた操縦安定性を追求している。

新型ジムニーには、「スズキセーフティサポート」を採用した。ドライバーが事故を回避し、毎日の運転中にドライバーが安心できるよう支援するスズキの予防安全技術となる。前方の車両や歩行者との衝突の危険性があるとシステムが判断した場合には、単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキの「デュアルセンサブレーキサポート(DSBS)」が作動し、状況に応じて、音声や映像で警告を発したり、制動力を強めたり、自動緊急ブレーキをかけて、衝突を回避する。

さらに新型ジムニーには、ドライバーの安全運転を支援する車線逸脱警報機能やふらつき警報機能、ハイビームアシストを用意した。ハイビームアシストはハイビームとロービームを40km/hの速度で自動的に切り替えて、夜間運転をサポートする。新型ジムニーでは、「標識認識機能」を採用する。これは、交通標識を認識し、速度制限などの道路標識を検出すると、メーターディスプレイに標識が表示され、ドライバーに安全運転を促すものだ。

新型ジムニーの上級グレードには、7インチの赤外線タッチスクリーンを装備した。オーディオシステムは直感的な操作性を追求する。このスマートフォンに連携したディスプレイオーディオユニットは、Bluetooth対応としている。