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ボッシュとVW、自動運転車向けデジタル地図の開発で協力…『ゴルフ』新型の「Car2X」活用

  • 《photo by VW》
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ボッシュ(Bosch)は7月15日、フォルクスワーゲンと協力して、将来の自動運転車向けの高解像度デジタル地図の開発に必要なリアルタイム情報を収集していると発表した。

新型『ゴルフ』の欧州仕様車には、「Car2X」通信機能を標準装備した。各システムは、互いにリンクされているだけでなく、オンライン接続ユニット(OCU)により、車両以外の世界にも接続されている。標準装備される「eSIM」を統合したOCUは、「We Connect」や「We Connect Plus」のオンライン機能やサービスとリンクしている。新型ゴルフは、Car2Xを介して、周囲環境と接続する機能を標準装備した最初のフォルクスワーゲン車だ。

Car2Xにより、交通インフラからの信号や、最大800m離れた他車からの情報を受け取り、ディスプレイを介してドライバーに通知することが可能になる。これらの警告を、Car2X機能を搭載した他車とも共有する。スウォームインテリジェンス(群知能)は、現実のものとなりつつあり、交通安全の新たな段階の始まりになるという。

新型ゴルフでは、車両のセンサーを利用して、道路標識、ガードレール、縁石、車線標識などのランドマークに関する情報を取得する。これらの情報は、「VWクラウド」を介して、「ボッシュクラウド」に匿名データとして送信される。この匿名データは、マップレイヤーに必要な情報のみに限定される。クラウドベースのサービスは、センサーからの実際の交通データを使用して、高解像度のデジタル地図を作り出し、それらを最新の状態に保つという。

ボッシュのシステムのおかげで、車両は高い精度で位置を特定できる、と自負する。車線内の詳細な位置を正確に特定できるという。レーダーを使用すると、霧、雨、雪などの悪天候で、カメラが周囲を認識しにくくなる状況でも、車両の位置特定機能が確実に作動する、としている。