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【ホンダ シビック 新型】日本導入はハッチバックのみ、ハイブリッド、タイプRは2022年に
ホンダは6月24日、2021年秋に発売を予定している新型『シビック』を世界初公開した。日本市場に投入する新型はハッチバックのみで、まず1.5リットルエンジン搭載車を先行発売し、2022年にはハイブリッドモデルおよび『タイプR』も追加設定する。
◆グランドコンセプトは「爽快シビック」
11代目となる新型シビックのグランドコンセプトは「爽快シビック」。開発責任者を務める佐藤洋介氏は「お客様にとっての一服の清涼剤のようなそんなクルマにしたいということで開発してきた」と説明する。親しみやすさと特別な存在感を併せ持ち、乗る人全員が「爽快」になることを目指した。
その上で「ホンダのものづくりの進化をベースとして、知覚品質の向上、製造の新技術を踏まえて、ホンダのDNAであるデザイン、ダイナミクス、HMIを人中心に磨き上げた結果、爽快シビックを造り上げることができた」と佐藤氏は強調する。
◆開放的な空間と気持ち良い視界
パッケージングは、3代目シビックに倣いガラスエリアが広く開放的な外観と空間、そして広い水平視野角による気持ち良い視界を実現。運転席からはコーナーの先が見渡すことができ、後席でもリアクオーターガラスの追加やベルトラインが下がったことで窮屈さを感じさせない空間とした。
「パッケージコンセプトはホンダ独自の爽快パッケージ。開放的な空間・気持ちの良い視界。進化したローアンドワイドの骨格。この2つをしっかりと合わせ持ったホンダ独自の爽快パッケージを確立することができた」(佐藤氏)
その具体的な成果は「今回、スリークなルーフラインと居心地の良い室内スペースを提供するために樹脂テールゲートを採用している。現行では成し得なかったスリークなルーフラインを、樹脂の採用やテールゲートヒンジおよび樹脂テールゲート周りのパッケージに工夫を入れ込むことによって、スリークなデザインと合わせ、ルーフ高を50mm下げ、ただし現行並みのヘッドクリアランスも確保するという高次元な提案ができていると思っている」と佐藤氏は解説。
ボディサイズは全長4550×全幅1800×全高1415mm、ホイールベースが2735mm。全幅は変わらず、全高は5mm低くなった。
「ホイールベースは35mm現行に対して伸ばしているが、後席の足元のゆったりとした空間価値、さらにダイナミック性能にもホイールベースは効いてくるので、高速安定性、旋回性能といったお客様の求めているプライオリティの高いところにしっかりとクルマに反映し、対応した。リアオーバーハングは20mm縮めたが、(荷室の)VDA容量は床上、床下合わせて現行以上を確保している。モジュールに関してはスーツケース、ゴルフバックそれぞれ現行同等の3つずつ積むことができる」(佐藤氏)
◆1.5リットルターボ搭載、6MTも
今秋発売の新型シビックはまず1.5リットルターボエンジン搭載モデルのみが導入され、2022年中にはハイブリッドの「e:HEV」、さらにはスポーティ仕様のタイプRも追加される計画になっている。
1.5リットルターボエンジンは最高出力が182ps(134kw)、最大トルクは現行に対して20Nm上げた240Nm。ドライバビリティと「音と加速の一体感」に磨きをかけた。さらに「環境対応ではトップレベルの(平成30年排出ガス基準)75%低減レベルを達成する見通し」(佐藤氏)。
トランスミッションは現行と同様にCVTと6速マニュアルの2種類の設定。「非常にお客様からニーズの高い6MTを今回も現行同様に設定した。操る歓びとしてのショートストロークと高剛性を両立したシフトフィールということで、ショートストロークは現行に対して5mm、セレクトストロークも3mm縮めた。より操る歓びを楽しんで頂きたい」と佐藤氏は語った。
◆グレード展開は2種類
発表されたグレードは「LX」と「EX」の2種類。LXは、ホンダコネクトや9インチディスプレイオーディオ、「トラフィックジャムアシスト」を追加した最新のホンダセンシングなどを装備。EXは、BOSEオーディオやアダプティブドライビングビーム、フルグラフィックメーターなどを装備。エンジンは同一で、両グレードとも6MTを選択することができる。
価格は未公表。