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ポルシェ 911 GT3 新型に「ツーリングパッケージ」、リアウイングを廃止…欧州発表

  • 《photo by Porsche》
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ポルシェ(Porsche)は6月16日、新型『911GT3』の「ツーリングパッケージ」を欧州で発表した。

◆1973年モデルの『911カレラRS』に用意されたのがルーツ

ツーリングパッケージの名称は、1973年モデルの『911カレラRS』に用意された仕様がルーツだ。当時のツーリングパッケージは、純粋な911デザインとクラシックなインテリア装備に焦点が当てられていた。ポルシェは2017年、再びこのアイデアを復活させて、先代の911 GT3にツーリングパッケージを設定した。

ツーリングパッケージの外観の最大の特長は、固定式リアウイングの廃止だ。これに代えて、ツーリングパッケージでは、自動展開するリアスポイラーが、控えめなルックスともに、高速走行時に必要なダウンフォースを獲得する。サイドウインドウには、ハイグロスアルマイト製のシルバー色のトリムストリップが配された。これも、ツーリングパッケージの控えめな外観を引き立てるという。フロントエンドは、ボディ同色で塗装された。

インテリアには、ツーリングパッケージ専用に、エレガントなブラックのエクステンデッドレザーが使用された。ダッシュボード前部とドアトリムパネル上部セクションには、特殊エンボス加工が施されている。

◆ツーリングパッケージ専用の内外装

リアのエンジンカバーグリルには、「GT3 touring」のロゴが入る。サイドウインドウとスポーツエグゾーストシステムテールパイプのトリムストリップは、シルバー仕上げとした。オプションの「エクステリアツーリングパッケージ」では、これらの部分はサテングロスブラック仕上げとなる。この場合、ヘッドライトモジュールはダークティンテッド仕上げに変更される。

インテリアは、クラシックスポーツカーの雰囲気が重視された。ステアリングホイールリム、ギア/セレクターレバー、センターコンソールカバー、ドアパネルアームレスト、ドアハンドルがブラックレザーで覆われる。部分レザーのインテリアは、ブラックのステッチが特長。シートセンターパネルはブラックファブリック仕上げで、ルーフライナーもブラックだ。

ヘッドレストには、ポルシェエンボスクレストがあしらわれる。ドアエントリーガードと、ダッシュボードとセンターコンソールのトリムエレメントは、ブラックブラッシュアルミ仕上げとした。

ツーリングパッケージには、新型911 GT3のほぼすべてのオプションを用意している。エクステリアとホイールの全カラー、「ポルシェダイナミックライトシステム」や「ポルシェダイナミックライトシステムプラス」を組み込んだLEDヘッドライト、各種アシストシステム、セラミックブレーキの「PCCB」、フロントアクスルリフトシステム、「クロノパッケージ」、オーディオシステムなどが含まれている。

◆4.0リットルのフラット6は最大出力510ps

レーシングカーの「911 GT3 R」のパワートレインをベースにする4.0リットル水平対向6気筒ガソリンエンジンを搭載する。最大出力は510ps/8400rpmと、従来型に対して35ps引き上げられた。このエンジンは、耐久レースでその実力が証明されている高回転エンジンで、新型「911 GT3カップ」にも、ほぼ変更を加えずに使用されている。

車両重量は1418kg。トランスミッションは、6速MTと7速PDKが選択できる。動力性能は、0~100km/h加速が3.4秒、最高速は320km/h(PDKは318km/h)に到達する。