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オーナーは前澤氏、ロールスロイスのワンオフはエルメス仕様…モチーフは織部焼

  • 《photo by Rolls-Royce》
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ロールスロイスモーターカーズは4月27日、『ファントム』(Rolls-Royce Phantom)をベースに、「エルメス」とコラボレーションしたワンオフモデル『ファントム・オリベ』を発表した。オーナーは、前澤友作氏だ。

◆グリーンとクリーム色のツートンカラーは前澤氏の織部焼コレクションに着想

ファントム・オリベは、英国グッドウッドのロールスロイス本社と、フランス・パリのエルメスのオーダーメイドスペシャリストが協力して開発した。オーナーの前澤友作氏の個性と情熱が反映されており、前澤氏はこのファントムを「ランドジェット」として、プライベートジェットでの空の旅を、陸の上でも楽しむことを目指したという。

ツートンのボディカラーは、前澤氏がコレクションしている安土桃山時代の(おりべやき)に着想が求められた。釉薬(陶磁器の表面を覆うガラス質の膜)で仕上げられたグリーンとクリーム色の織部焼をモチーフにしている。車体の上側は、オーダーメイドカラーの「オリベグリーン」で仕上げられた。ロールロイスの英国グッドウッドの専門家は、このファントムと同じ色を前澤氏のプライベートジェットにも使用できるように、特注塗料を数か月かけて開発している。

◆エルメスのエニアグリーンレザー内装

インテリアは、主にエルメスのエニアグリーンレザーで仕上げられた。このエニアグリーンレザーは、ステアリングホイール、ギアセレクター、空調のロータリーコントロールなどにもあしらわれた。

エルメスのレザーは、アッパーインストルメントパネル、ピラー、パーセルシェルフにも用いられた。グローブボックス、ラゲッジコンパートメントのライニング、センターコンソール、収納コンパートメント、シャンパンクーラーなどの表面も、エルメスのレザーで覆われた。小物入れのふたには、「HabilleparHermesParis」の文字がエンボス加工されている。

後席ヘッドレストのクッションには、エルメスの繊細なパイピングが施された。足元には、シーシェルホワイトのアクセントとマッチするラムウールのフロアマットが装備されている。

インテリアには、ロールスロイスのビスポーク部門のデザインと職人技が反映された。たとえば、ウッド製のスピーカーフレットは、ドア部分と同じオープンポアロイヤルウォルナットベニヤを加工して製作された。このオープンポアロイヤルウォルナットは、センターコンソールとリアコンソール、ピクニックテーブルにも使われている。ドアのアームレスト、センターコンソール、リアコンソール、ヘッドライナーには、エルメスのキャンバス素材、「トワルアッシュ」が用いられた。

◆V12ツインターボは最大出力571hp

ベースとなったファントムは、ロールスロイスの最上位サルーンだ。BMWグループ傘下でのロールスロイスとしては、2018年に登場した現行ファントムは2世代目モデルになる。排気量6.75リットルのV型12気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力571hpを発生する。トランスミッションはZF製の8速。最大トルク91.8kgmという豊かなトルクは、1700rpmの低回転域から引き出される。

ファントムには、新世代の軽量アルミスペースフレーム構造を採用し、剛性を約30%引き上げた。ロールスロイスならではの優れた乗り心地を可能にする「マジックカーペットライド」は、新しい軽量構造と最新のセルフレベリングエアサスペンションによってさらに向上しており、サスペンションは、電子制御ショックアブソーバーの調整システムを連続的に変化させるため、毎秒数百万回の計算を行う。

また、フロントガラスにはステレオカメラシステムを装備した。カメラからの情報に車体と車輪の加速度、ステアリング入力などのデータを組み合わせ、100km/hまでの領域でサスペンションを調整し、路面や走行状況に応じて、優れた乗り心地を追求している。