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機械式駐車場での自動入出庫に成功…バレーパーキングも 新明和工業

  • 《資料提供 新明和工業》
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新明和工業と国立大学法人群馬大学は、業界初の、二・多段方式駐車設備への自動運転自動車による自動後退駐車に成功、併せて、機械式駐車設備への自動バレーパーキングの技術も確立した。新明和工業が3月28日、明らかにした。

今般の研究では、私有地を想定したエリア(GPS電波受信不能領域含む)において、 GPSを活用した自動運転走行から、独自技術の車路管制システムによる誘導走行、エレベータ方式および二・多段方式駐車設備への入庫ならびに出庫に至る、一連の動作検証について成功した。

●新明和工業本社敷地内の前面車路が狭い二・多段方式駐車設備(試験機)において、業界で初めて、自動運転車による「後退(バック)駐車」の実証実験に成功した。
●路管制および閉塞制御機能を有した「車両誘導システム」の開発により、ランドマーク(QRコード)やライントレース、センサーを用いて、自動運転車を正確に機械式駐車設備まで誘導し、自動扉の開閉を含む一連の駐車操作までを自動化した。
●APPS(Advanced Pilot Parking System)を活用した閉塞制御により、自動駐車時の前後車両や人物との衝突を未然に防止。

本技術の適用により、 GPSが届きにくい地下空間、マップ情報のない私有地などでも自動バレーパーキング(ホテルなどで実施されている、自動車の入出庫を代行するサービス)が可能となった。その結果、機械式駐車設備内をはじめ、車路導線を含む駐車エリアへ人が立ち入る必要がなくなることから、人身事故が生じるリスク要因を排した、安全で便利な機械式駐車設備の実現に近づいた。

通信環境や誘導方法を機械式駐車設備とその周辺インフラ側で整え、自動運転車と協調させることで、安全に配慮しつつ高い精度で自動運転車を機械式駐車設備まで誘導し、駐車する技術を確立した。

新明和工業では、手動運転車と自動運転車が混在する社会を想定した研究開発フェーズに移行するとともに、駐車場周辺の車路管制を含めたシステムの構築、駐車場に関するソリューションビジネスなど、「駐車」に関わる新たなビジネスへの展開を探索している。

新明和工業と群馬大学は 2017年12月から「自動運転自動車の機械式駐車設備利用実現に向けた共同研究」を開始し、 2019年7月にはエレベータ方式駐車設備を想定した検証用装置への自動前進駐車を業界で初めて成功させるなど、研究を進めている。