注目の自動車ニュース

【ホンダ ヴェゼル 新型】e:HEV搭載だけじゃない、7年ぶりのリニューアルポイントをチェック

  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》
  • 《写真撮影 中野英幸》

激戦区の中でもまた難しいコンパクトSUV市場に、ホンダは新型『ヴェゼル』を投入した。パワートレインは「e:HEV」となり、デザインや質感はワンクラス上のSUVと見まがうシンプルで落ち着きがあるものに。

新型の目玉はe:HEVの搭載だが、注目すべきポイントはそこだけではない。メカニズム、内外装やコネクテッド機能など、いくつかのリニューアルポイントを見ていく。

◆ターゲットとする「ジェネレーションC」とは?

ヴェゼルは、2013年の発売以来、グローバルの累計販売台数は384万台に達する。これまで、マイナーチェンジは何度か行われているが、7年もの間フルモデルチェンジがなかったのは、それだけ総合的な完成度が高かったのだろう。しかし新型は、あえて「ベースモデルからの開発というよりグランドコンセプトから考えて、世界で選ばれるクルマを目指した」(開発責任者:岡部宏二郎氏)という。

ターゲットとして想定したのは「ジェネレーションC」と呼ばれる人たち。ジェネレーション(年代)とついているが、特定の年代・世代に対する言葉ではなく、マーケティング用語としては、ソーシャルメディアを通じて価値観を共にするグループと定義される。ホンダは、独自の市場調査から、今の時代にふさわしい価値観を持った人たち、オープンでアクティブでもある人たちを想定する。モノ選びではシンプルだが、信頼、美しさ、気軽な愉しさを大切にする人たちと定義した。

彼らには、従来型の機能やスペックだけではクルマを選んでもらえないとして、スマートかつカジュアルな機能やユーザー体験を数多く取り込んだ。一つはe:HEV、つまり電動パワートレインによる新しい走行体験だ。他にも、派手な主張はせずシンプルかつ洗練された都会的なデザイン。オープンカーのような開放感を演出する大型パノラマルーフ。ドライバーだけでない全席を快適にする実用的な内外装、といったリニューアルポイントを挙げることができる。

◆新型の違いは乗らないとわからない

ハイブリッド方式は、先代のiDCD方式からe:HEVにアップグレードされた。e:HEV自体は新しいものではないが、ハイブリッドエンジンの制御は、新型ヴェゼル専用のチューニングが施されており、既存車種の設定で得られた知見や改良点も盛り込まれている。いわばe:HEVの最新バージョンだ。

車両の電動化が進むと、エンジンやモーターなどの共通化は進み、出力や燃費のようはこれまでの性能指標はあまり意味をなさなくなる。代わりに重視されるのが乗り味、レスポンス、快適性やクルマを使っていないときも含めたユーザー体験だ。電動車において、これはほとんどソフトウェアによって左右される。今の人がスペックでクルマを選ばないというのはそういうことだ。これからの新車は、ソフトウェアも見ないと進化ポイントを見誤るだろう。

ヴェゼルのe:HEVは、パワーユニットこそ『フィット』と同じに見えるが、SUVの利用シチュエーションに応じた細かい加速、減速(回生)の制御によって、運転のしやすさ、快適さ、愉しさを実現するという。走行モードはNORMAL、SPORT、ECONの3モードが用意され、セレクトレバーはD、B(回生ブレーキ強)に、パドルによる減速セレクターも追加された。減速セレクターは『ホンダe』にも採用されたものと同様で回生ブレーキの強さを4段階で切り替える(シフトダウンの効果を再現する)。

もちろん「Honda SENSING(ホンダ センシング)」による安全運転支援機能も機能改良されたバージョンで提供される。現行モデルになかった機能では、後方誤発進抑制機能、近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビームだ。踏み間違い関連の対策は、前進の速度抑制だけだったものが、後退にも対応し、ブレーキ介入も行う。オートハイビームはSUVとはいえBセグメントに搭載されることはまだ少ない。SUVとして郊外を走行するときに便利だ。

◆外観やUI/UXの進化ポイント

インパネやディスプレイに未来感はないが、世代を越えて見やすいデザインになった。全車に通信モジュールが内蔵される。ホンダコネクトディスプレーを装着すれば、各種サービスやアプリが利用できる。アプリは、リモートでのキーの開閉、ドライブ支援アプリ、自動地図更新、社内Wi-Fiなどと充実している。スイッチ類も手の届く範囲にうまく展開され、運転中の無駄な動きを抑える設計となっている。

全席快適にというコンセプトも随所に実装されている。ファストバックというボディ形状だが、傾斜を後席ヘッドレストあたりから始まるようにして、圧迫感をなくした。パノラマルーフは後席にもあり、開放感さえある。後席エアコンや充電ポートもこのクラスで装備されているのはうれしい。ベンチレーションにもこだわりがあり、前席左右のベンチレーターの回りには逆L字のスリットが追加され、キャビン全体のルーフやサイドウィンドウに沿った部分に空気の流れで膜のようなものを作る。これによって外の暑さ・寒さを遮断し、エアコンの風が直接人間にあたらなくても快適な温度を保てるという。

荷室空間は開口部の高さ、形状を工夫して、容量以上の使い勝手を目指した。リアハッチは電動なので女性でも開閉は簡単だ。リアバンパー下に足をかざすタイプのハンズフリーパワーゲートも設定された。

全体として洗練され上質感のある外観、内装だ。横基調のラジエターグリルは、若干レトロなイメージだが、バンパーにかけて立体的な造形となり古臭い感じはしない。しかし、ドレスアップやカスタマイズを楽しみたいという人には、ホンダアクセスがドレスアップ用の純正パーツを用意した。ラジエターグリルやホンダエンブレム、クロームガーニッシュ、サイドガーニッシュ、テールゲートスポイラー、オリジナルデカール(Cピラー)の他、内装パーツもラインナップされる予定だ。