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【メルセデスベンツ Sクラス 新型】上野社長「利便性や安全性に寄り添った新技術を採用」

  • 《写真提供 メルセデス・ベンツ日本》
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メルセデス・ベンツ日本は1月28日、8年ぶりに全面改良したフラッグシップモデル『Sクラス』を発売した。内外装を一新したのを始め、後席左右リアエアバッグやARナビゲーションをフロントウインドウに投影するなど世界初の装備を採用したのが特徴となっている。

メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長は同日行ったオンライン発表会で、「時を経ても色褪せないデザインと、全方位的にお客様の実際の使用環境での利便性や快適性、安全性に寄り添った新技術を採用。これこそ新型Sクラスが自動車の未来を切り開くクルマであることを表している」と述べて、新型Sクラスを紹介した。

主な改良点のうち外観についてエクステリアデザインディレクターのロバート・レズニック氏は「新型Sクラスの特徴は不要なキャラクターラインをすべて取り除いたこと。それは完璧な造形であり、表面は非常に丸みを帯びている。実際、私たちは完璧な造形、完璧なサイドのデザインに注力したが、車両を長く滑らかに見せているのは、実は私たちが『キャットウォークライン』と呼んでいる(サイドウインドウ下の)たった一本のキャラクターラインだ」と解説した。

「Sクラスは1972年に発売されて以来、いつの時代も、その時点で持てる全ての技術を搭載し、世界の自動車の指標とされてきた」と上野社長が語るように、新型Sクラスでも最新の技術が多数搭載されている。

そのひとつがロングボディにオプション設定される世界初となる後席左右のリアエアバッグ。インテリジェントドライブ開発担当のヨッヘン・ハープ氏は「後席乗員の頭部と首への負荷を最大30%減らすことができるエビデンスがある。これは非常に劇的な一歩であり、パッシブセーフティの大きな前進」と強調した。

その構造は「圧縮ガスを充てんしたインフレーターで外側の骨格部分となるチューブを膨張させて、それ以外の中央部分は周囲の空気を取り込む。いったん膨らむとそのままの状態を維持することで、、子供から青年、大人まで幅広い年齢層や様々な体格の乗員に対する効果を生み出す」とのことだ。

またARナビゲーションをフロントウインドウに投影するシステムも世界初となる装備で、全モデルにオプション設定されている。MBUX開発担当のマキシ・フォーゲル氏は「メーカー純正オプションとしては世界で初めての導入で、新型Sクラスの強みのひとつ」として上で、「前方10m先の道路上にナビ情報が矢印で表示されるほか、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックなどのアシスタンス情報が運転者の視線の先に表示される」と述べた。

このほか新型Sクラスでは、後輪操舵システムも新たに採用している。Sクラスプログラムディレクター のオリヴァー・トーネ氏は「このセグメントでは前例がない。ホイールベースが長く四輪駆動のSクラスだが、『Aクラス』のようなコンパクトカーに迫るような取り回し。東京の狭い道や狭い駐車場にクルマを停める時には、その恩恵を実感して頂けるのではないかと思う」と話していた。

今回日本に導入される新型Sクラスは全モデル四輪駆動仕様で、価格は1293万円から2040万円までとなっている。