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日産の新グローバル小型SUV、『マグナイト』…予約受注をインドで開始

  • 《photo by Nissan》
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日産自動車のインド部門は12月2日、新型コンパクトSUVの『マグナイト』(Nissan Magnite)の予約受注を開始した。現地ベース価格は、49万9000ルピー(約70万円)と発表されている。

日産マグナイトは、力強いパフォーマンス、目を引くエクステリア、先進のテクノロジーを兼ね備えた小型SUVだ。あらゆる都市環境において、運転に最適なモデルとなることを目指している。

マグナイトは同社の事業構造改革「Nissan NEXT」にとって重要なモデルであり、2021年初頭にインドで発売された後、その他の地域でも発売を予定している。

日本でデザインされたマグナイトは、インドの顧客のニーズに合わせて開発された。大胆なエクステリアと広い室内空間、力強いターボエンジン、先進安全技術などが特長だ。車名のマグナイトとは、「Magnetic(魅力のある)」に、「Ignite(感情を喚起する)」を組み合わせた造語となる。

◆インドでは日産車初となる全長4m以下の小型SUV

エクステリアは、大胆で斬新なデザインとした。シャープなLEDヘッドランプの下にはL字型のデイタイムランニングライトを配した。フロントグリルには、日産の新しいブランドロゴが添えられる。

マグナイトは、インドでは日産車初となる全長4m以下の小型SUVだ。ボディサイズは、全長3994mm、全幅1758mm、全高1572mm、ホイールベース2500mmとした。

インテリアは運転席と助手席の空間を広く取り、ゆったりとした室内空間を追求した。後部座席はひとクラス上の車に匹敵する足元のゆとりを実現する。8インチのタッチスクリーンを備えたインフォテインメントシステムは、Apple「CarPlay」とグーグル「Android Auto」に対応した。メーターには、セグメントでは画期的な7インチのTFT液晶ディスプレイを採用している。

◆GT-Rと同じ「ミラーボアコーティング」技術

日産マグナイトには、セグメントトップクラスの性能を持つ新開発の1.0リットルターボエンジンを搭載する。このエンジンは、「HRAO」型と呼ばれ、999ccの排気量から、100ps/5000rpmの最大出力と、16.3kgm/2800~3600rpm(5速MT)、15.5kgm/2200~4400rpm(CVT)の最大トルクを引き出す。

HRAOターボエンジンには、日産『GT-R』などのスポーツカーと同じ「ミラーボアコーティング」技術が採用された。ミラーボアコーティングは、鋳鉄製シリンダーライナーの代わりに、溶かした鉄をシリンダーボア内部に吹き付ける技術だ。シリンダーボア内部の壁に鉄の膜が生まれ、この膜を鏡面仕上げにすることで、ピストンが動く時の抵抗を大幅に減らす。エンジン内部の抵抗を減らしながら、重量を減らし、熱管理と燃焼を改善し、スムーズな加速や燃費を実現するテクノロジーだ。

このエンジンは、レスポンスと高速での加速の新体験を提供すると同時に、パワートレインのノイズやロードノイズを低減することで騒音や振動を抑え、より静かなキャビンを実現する。発進や追い越し時の加速は、1.0リットルの自然吸気エンジンと比較して、最大50%優れているという。

また、エンジンのベルトには特殊な素材を使い、テンショナーなしで作動するため重量や摩擦が軽減され、その結果、燃費やCO2性能を引き上げた。一体設計のエキゾーストマニホールドとプラスチックカバーを備えたコンパクトなシリンダーヘッドは、ダクトの数を減らして触媒の温度上昇をより速くし、クリーンな排出ガスを追求する。CO2排出量は118.5g/kmとしている。

◆インド初のバーチャル試乗を導入

マグナイトには、荒れた路面でも安心感のある205mmの最低地上高、ヒルスタートアシスト、前後バンパー下部のシルバーのスキッドプレート、機能的なルーフレールを装備した。車両周囲の障害物を見やすくする先進安全技術の「アラウンドビューモニター」も搭載している。

また、マグナイトは、あらゆる過酷な道路環境にも対応できるようGT-RやクロスオーバーEVの『アリア』などの実験を行っている日産の栃木試験場で開発された。

なお、日産インディアはマグナイトの予約受注開始に合わせて、インドの自動車業界初のバーチャル試乗を導入した。これにより、顧客はどこにいても、スマートフォンやパソコンを通じて、マグナイトを体験できる。このインタラクティブな体験は、日産の顧客にバーチャル商談とともに、SUVをドライブするユニークな機会を提供する、としている。