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VW ゴルフGTI 新型に300馬力の「クラブスポーツ」、FFハッチ最速が目標…欧州発表
フォルクスワーゲンは10月14日、新型『ゴルフGTI』のさらなる高性能グレードとして、新型『ゴルフGTIクラブスポーツ』(Volkswagen Golf GTI Clubsport)を欧州で発表した。
ゴルフGTIクラブスポーツは2016年、ゴルフGTIの40周年を記念して、先代モデルに用意された。新型ゴルフGTIにも、「クラブスポーツ」が早くも設定される。フォルクスワーゲンによると、最速のFFハッチバックを目指しているという。
◆新型ゴルフGTIよりも55psパワフルに
新型ゴルフGTIクラブスポーツには、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンの「EA888エボ4」を強化して搭載する。最大出力はベース車両の245psから300psに、55ps引き上げられた。最大トルクはベース車両の37.7kgmから40.8kgmへ、3.1kgmの向上を果たす。欧州仕様のトランスミッションは、7速デュアルクラッチの「DSG」が標準だ。
駆動方式は前輪駆動(FF)で、電子ディファレンシャルロックの「XDS」が標準装備されている。FF車のパフォーマンスにおける新しいベンチマークを狙って、新開発の「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」を採用した。ビークル・ダイナミクス・マネージャーは、新しいドライビングダイナミクスシステムだ。XDS機能と調整式ダンパーの横方向の入力の両方を制御する。これにより、快適性重視の設定と、スポーティな乗り心地重視の設定までの幅が大きく広がり、その結果、動力特性が大幅に強化されているという。新型ゴルフGTIクラブスポーツでは、XDSがビークル・ダイナミクス・マネージャーのネットワークに初めて組み込まれている。
「DCC」と呼ばれるアダプティブシャシーコントロールも、FF車のパフォーマンスにおける新しいベンチマークの実現を支援するシステムだ。DCCは、ステアリング、ブレーキ、アクセル操作といったさまざまな要素を考慮しながら、路面と走行状況に対して断続的に反応する。ドライバーは、走行モードを選択することで、車両の挙動を希望通りに調整することができる。各ホイールにおける必要な減衰力は瞬時に計算され、4 つのショックアブソーバーを調整する。その結果、DCCは常に高いレベルの快適性を提供し、ビークル・ダイナミクス・マネージャーと連携することで、理想的な動力性能を発揮するという。
◆エアロダイナミクス性能の向上を狙う専用デザイン
エクステリアは、エアロダイナミクス性能の向上を狙って、クラブスポーツ専用デザインとした。フロントバンパーは、エンジンの冷却性を高めるために、開口部を大型化した。リップスポイラーも追加される。グリル部分は、「GTI」らしいハニカムパターンが採用された。リアでは、専用の2ピースのルーフスポイラーが目を引く。
フロントスポイラーとリアスポイラーは単なるデザイン機能ではなく、ダウンフォースを大幅に増加させるという。 足元には、18インチの専用アルミホイールを標準装備した。赤いブレーキキャリパーも装備される。専用ディフューザー、10mm下げられた車高、ワイドなサイドシルによって、スポーティな印象を高めている。
リアにはディフューザーを装備した。スポーツエキゾーストシステムが採用されており、テールパイプが左右に配置されている。
◆スポーツシートはGTI伝統のタータンチェック柄と異なるデザイン
インテリアは、パドルシフト付きのスポーツステアリングホイール、ステンレス製ペダルが標準だ。プレミアムスポーツシートは、高速コーナリング時のホールド性を引き上げる。このスポーツシートは、GTI伝統のタータンチェック柄と異なるデザインだ。
最新のデジタルコックピットも採用された。すべてのディスプレイと操作系を、広範囲にデジタル化した。これにより、各機能を直感的に操作できるようにしている。新開発のインストルメントパネルとオンラインインフォテインメントシステムは、タッチボタンとタッチスライダーを備えた横長のディスプレイに組み込まれる。
10.25インチのデジタルコックピットに10インチのナビゲーションシステムを融合した。2つの画面の視覚的および機能的な組み合わせにより、新しいデジタルアーキテクチャを生み出したという。GTI専用モードを含めて、デジタルコックピットの画面の背景色は、30色が切り替えられる。