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アストンマーティンが「DB5 ボンドカー」を復刻、最初の1台が完成…秘密兵器は?

  • 《photo by Aston Martin》
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アストンマーティンは7月6日、映画『007ゴールドフィンガー』(1964年公開)に起用されたボンドカー、アストンマーティン『DB5』(Aston Martin DB5)の復刻モデル、『DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーション』の最初1台が完成した、と発表した。

アストンマーティンDB5は、映画『007』シリーズにおいて、最も有名な「ボンドカー」と称される。DB5が起用されたのは、第3作『007ゴールドフィンガー』と、第4作『007サンダーボール作戦』(1965年公開)など、合計6作品だ。

当時のボンドカーは、1964年式アストンマーティンDB5をベースに、アストンマーティンが特別製作した。機関銃、回転式ナンバープレート(フランス/イギリス/スイス)、脱着式ルーフ、攻撃用バンパーガード、オイル散布装置、煙幕、無線電話など、ボンドカーならではの数々の秘密兵器が組み込まれていた。

◆手作業による生産は1台4500時間

アストンマーティンは、『007ゴールドフィンガー』に起用されたボンドカー、アストンマーティンDB5をDB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーションとして、25台限定で復刻生産し、販売する。

DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーションの生産は、英国バッキンガムシャーのニューポートパグネルにあるアストンマーティンのヘリテージ部門の本社で行われている。生産には、1台あたり約4500時間を要する。アストンマーティンワークスで培われた専門的スキルを備えた職人スタッフが、手作業で生産を行う。

DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーションは、オリジナルのDB5の細部までを忠実に再現する。アストンマーティンによると、最高レベルの製造品質と信頼性を確保するための変更と強化が施されているという。すべてのDB5 ゴールドフィンガー・コンティニュエーションは、オリジナルと同じように、ボディカラーはシルバーバーチのみとした。

◆最大出力290hpの4.0リットル直6エンジン

DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーションでは、スチール製シャシーにアルミ製ボディを組み合わせる。ボンネットの下には、4.0リットルの自然吸気の直列6気筒ガソリンエンジンを搭載する。3つのSUキャブレター、オイルクーラーが備わり、最大出力290hpを発生する。後輪駆動で、トランスミッションはZF製の5速MTを組み合わせた。機械式LSDも装備される。

また、サーボ付きのディスクブレーキ、パワーアシストなしのラック&ピニオンステアリング、スタビライザーを備えたフロントサスペンションを採用している。

◆ボンドカーと同様の装備をダミーで再現

DB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーションには、回転式ナンバープレートなど、本物のボンドカーと同様の装備が、ダミーだが採用されている。これらの装備の開発には、特殊効果の監督として、数多くの『007』シリーズの製作に携わったクリス・コーボールド氏が参画している。

エクステリアには、リアの煙幕発生システム、リアのオイル散布システム、フロントとリアの回転式プレート(3枚)、フロントのツインマシンガン、リアの防弾シールド、伸縮式オーバーライダー、タイヤスラッシャー、脱着式助手席ルーフパネル(オプション)が装備される。

インテリアには、レーダー追跡装置、運転席ドアトリムの電話、シフトレバーの脱出用ボタン、アームレストとセンターコンソールに取り付けられた開閉装置、シート下の武器格納トレイ、さまざまな秘密兵器を作動させるためのリモコンが装備される。

アストンマーティンDB5ゴールドフィンガー・コンティニュエーションは25台が限定生産され、価格は1台275万ポンド(約3億6865万円)。アストンマーティンによると、公道は走行できないという。